曇天三茶生活 / いましろたかし 2017年10月09日

日本に帰ってきてたまには紙の本でも買ってみるかと思ってコミックビームの最新刊を本屋にて購入。なんでコミックビームかというといましろたかし先生の「新・釣れんボーイ」を読むためです。特段それ以外にコミックビームを買う理由がありません。

そしてその中で見つけた「曇天三茶生活」絶賛発売中!の文字。あら?「新・釣れんボーイ」の新刊ではなく「曇天三茶生活」?しかし挿し絵は普通に「新・釣れんボーイ」のような挿し絵。ま、とりあえず興味ありなのでこちらはKindleで購入。

発売は角川のビームコミックスで出ていて、内容はコミックビームの2016年11月号〜2017年09月号の内容とのこと。??「新・釣れんボーイ」の第二巻がタイトル変更して「曇天三茶生活」となった?しかし今回買ったコミックビームのいましろ先生の連載のタイトルはやはり「新・釣れんボーイ」どうなってるんだろう?内容はたぶん「新・釣れんボーイ」からの続きだろう。

タイトルは「新・釣れんボーイ」よりこの「曇天三茶生活」のほうがしっくり来る気がする。何気にこの曇天三茶生活というフレーズが気に入ってます。自分のこのブログのタイトルも「曇天高円寺生活」と変えてみたろか??

そして「新・釣れんボーイ」でも楽しかったいましろ先生の近況が2016年暮れから2017年にかけてとぐっと最近のお話になりすごいリアル感が増しております。2016年のお話だからいましろ先生の映画「あなたを待っています」の上映のタイミングの話でありました。ホントの数字かどうかわからないけど、映画の動員数や収支の金額がきっちり書かれていてホントに地味にリアル。物語というよりも近況報告レポート的な。。。

ちなみに僕は昨年はバンコクに居ておりましたので「あなたを待っています」は未見。DVDやBlu-Rayがないものかと探したが売ってるのかどうかもわからん状況だったのでご本人にTwitterで問い合わせてみたがやはり現在はパッケージ化してない模様。先にはDVDなりで販売する予定はあるようだけど具体的な日程などは未定のようです。また大阪とか地方で上映会とかしてくれないかなあ。

というわけで「曇天三茶生活」もいましろ節全開。個人的に超オススメ!

曇天三茶生活 我、かく闘えり 釣れんボーイ (ビームコミックス)
KADOKAWA / エンターブレイン (2017-09-25)
売り上げランキング: 7,112

「大島てるが案内人 事故物件めぐりをしてきました」を読む 2017年06月09日

Apartment tatami room

なんで自分がこの本を手に取ったのかよく覚えていないが、おもしろそうなので読んでみた。ちょっと前から「大島てる」というサイトに人が死んだ不動産物件、事故物件の情報が集積されてていろいろ身の回りの事故物件情報を見ることができると話題になったことがあった。

大島てる CAVEAT EMPTOR: 事故物件公示サイト

で、事故物件をめぐる、という趣旨の本でありますが、事故物件の事情色々、事故物件とわかって住んでる人のお話いろいろといったところで、特段ホラーな話は何もない。

著者の方はいろいろと部屋でなくなった方の思いに馳せるわけですが、個人的には人が家でなくなるというのは当然のことで、自殺、殺人はともかく病死、自然死ならほぼ病院か自宅でしかないであろうし、今の世の中の仕組み上、一人暮らしの老人が部屋で一人で死んでしまって、死後の発見が遅れるという状況もしょうがないのではないか?個人的には遺体が腐乱してようが病死、自然死で人がなくなった部屋、というのは自分は家賃が安くなるなら全然住んでも構わない。

ただ、殺人自殺はちょっと自分が弱ったときにその部屋に居てはダークな感情に自分が乗っ取られてしまいそうな気がするので敬遠しますな。

ところで、「事故物件居住者のリアルな話」という章で出てくる部屋は高円寺?

部屋は、

事故物件に住んでいた男性
中央線沿線の若者に人気のある駅
比較的周りより物価が安い
駅に隣接したアーケードの商店街
アパートから自殺の腐乱死体
駅から歩いて4分程度、1K7畳の物件で相場は7万5千から8万

なんて条件。もともと高円寺在住の自分としてはパル商店街抜けたところか?と思ってしまう。さらに人間椅子の和嶋慎治氏が書いていた「屈折くん」で隣の住人が死んでいて腐乱死体で見つかったという話があったが、そのアパート??などと自分の体験と情報がオーバーラップしていらぬ想像をしてしまう。

とりあえずKindleでお値段安い215円。それほど印象深い本ではないですが、佳作。

大島てるが案内人 事故物件めぐりをしてきました
彩図社 (2017-02-17)
売り上げランキング: 249
屈折くん
屈折くん

posted with amazlet at 17.06.10
シンコーミュージック・エンタテイメント (2017-02-09)
売り上げランキング: 84,463

虹色のトロツキー 2017年05月28日

安彦良和著の漫画。全然知らなかったが1990年〜1996年の作品のようです。日本一時帰国時に大学時代の友人と飲みながら先に書いた毛沢東の本のことを話していたら「ぜひこれも読んでみてください」と言われたもの。アマゾンのKindleでも買えます。全八巻。

お話は20世紀初頭の満州国での、満蒙漢韓日それぞれに混じり合い日、中、ロシアのスパイが暗躍する中の日蒙ハーフの青年のお話。以前に読んだ毛沢東本や木村政彦本で出てきた歴史上の実在の人物がいっぱい登場してきて延長線上に読んで非常に楽しめる。

いやー、戦乱の世の中、安定した統一政権がないってのは世の中こんなに大変なのかと読んでてため息が出ますな。一般市民生活のために安定政権ってのは大事ですなー。群雄割拠でどの勢力も拮抗してるなんて状態だとどこにつくのか、一回の判断が即命に関わるなんてことも多々でしょう。現状のシリア・イラクなんかもこんな状態なんじゃないかと思います。

物語はぐんぐん読み進めていけるものの、とうとつに八巻で終わる。まるで長期連載が途中で打ち切りになったかのごとく。。。主人公が本当に歴史上に実在した人物で忠実に描くとしたらそうなのかもしれないが、それにしてももう少し最後の締め方は演出してもよかったのではないかとも思う。

とはいえこの時代の人の人生はどれをとっても面白く読み物として飽きないですな。

虹色のトロツキー (1)
潮出版社/usio publishing (2015-07-31)

Maika Loubte 「Le Zip」を聴く 2017年05月21日

Maika Loubté

先日のバンコクで行われたSuper Summer SoundというSynthpop系のライブイベントでトップバッターで出てきたアーティストで日本で活動していて本人は日仏のハーフらしい。イベントの初っ端からふとーいアナログシンセの低音が会場の空気を震わす感じが非常に嬉しかった。

家に帰ってから早速彼女のアルバムをiTunes Storeで購入。2016年に出たアルバムで「Le Zip」というのがある。ライブで観たままアナログシンセぶりぶりの音でツボにはまりますわ。ネットにあがってるライブの写真とか見るにつけ、機材は「YAMAHA reface CS」、「Roland TR-8」、「Roland SP-404」、「Teenage Engineering OP-1」、「Electro Harmonix 2880 Multitrack Looper」、「Roland Juno 60」とここまではわかった。

2曲めにはプロデューサーとしてBuffalo Daughterの大野由美子が参加してるというさもありなんなシンセ人脈。

あんまり気持ちよく聴けてだいぶあがってきたので、久しぶりにMacにAbleton LiveをインストールしてNovationのキーボードと繋いで久しぶりにDTMのお遊びを再開してます。

Le Zip
Le Zip

posted with amazlet at 17.05.28
AWDR/LR2 (2016-08-24)
売り上げランキング: 70,314

いましろたかし先生の最新作 新・釣れんボーイ 2017年03月04日

image

いましろたかし先生の最新作である「新・釣れんボーイ」がKindleでも販売されている。前作の釣れんボーイは1998年からコミックビームで連載されていて、下のような発言がございましてちょうどその当時ひましろ先生は40歳だったんだろう。

「釣れんボーイ」のひましろ先生は「もっと遊びたい。時間足りない。仕事したくねえ。」と始終おっしゃってられましたが、41歳の僕は今ひとりで仕事をしておりまして今の自分がまさに「もっと遊びたい、仕事したくねえ」的なマインドになっており、改めて読み返すと変なシンクロを感じる。

しかししかし、ここで「新・釣れんボーイ」であります。もうすでに20年ちかくの歳月が流れて久々に目にするひましろ先生の日常は政治への不満と金・仕事への不満と健康への不安、猫に囲まれた日常、頑張って釣りに出掛ける、みたいな感じ。いやー、今になって「釣れんボーイ」と同調する自分の20年後はこうですよ、みたいな未来予想図か?そう考えると読んでて非常に不安になります。

ひましろ先生は漫画家だから作品というストックがあるからいいと思うんだけど単なるサラリーマン、サービス業の自分は自分の体以外にお金を生むストックを何も持たないのでもっと辛い先が待ってるのかと。。。

そんな複雑な思いを抱えながらも久しぶりに読むひましろ先生が非常に楽しくいましろファンにイチオシであります。タイのバンコクでもKindleでちゃんといましろ先生の新刊が読めるのは嬉しいですな。願わくはトコトコ節やハーツ・アンド・マインズなんかもKindle化してほしいところです。

新釣れんボーイ<釣れんボーイ> (ビームコミックス)” style=”border: none;” /></a></div>
<div class=
KADOKAWA / エンターブレイン (2016-10-24)
売り上げランキング: 73,265