お金は銀行に預けるな 勝間和代 2012年09月20日

Index Mutual Funds

勝間和代の金融リテラシー入門書。ウェブやyoutubeなんかで見かける勝間和代の話の内容を聞いていたら、「まあどうでもいいや」的な話が多いが、自己啓発系ではなくて金融系のお話の本で、この人自身もそもそもは外資証券会社や会計事務所出身で本職というのもあって読んでみた。

内容は実に理路整然と金融を活用して、会社での労働時間に追われるライフワークバランスを見直していこうという趣旨で、金融リテラシーをあげて「自分が働くのではなく、自分のお金に働いてもらう」というのがキーワード。このキーワードはビジネス書ではほうぼうに出てくるキーワードですな。「金持ち父さん」なんかでも頻出してた。

初心者でも実践していけるポートフォリオの組み方などをインデックスファンドなどを用いて細かく紹介。具体例としては非常にわかりやすくて自分の証券投資なんかに組み込んでいったりはできるんじゃないだろうか。最近読んだ本ではこの勝間和代の「お金は銀行に預けるな」とカン・チュンドの「ETF投資入門」が投資事始めとしてはとてもわかりやすくていい本だと思う。どちらの本もインデックス投資が中心。

個人的には

第一章 金融リテラシーの必要性
第二章 金融商品別の視点
第三章 実践
第四章 金融を通じた社会責任の遂行

という目次のある中で、第一章と第二章が面白かった。様々な金融理論やデータを駆使して金融リテラシーの必要性や金融商品の特徴を説明していく流れがとても面白かった。特に第二章の為替の項目で金利の高い外貨で預金してその金利分を儲けようとしても、それはそもそもその金利はインフレ率が多いに関係していて「購買力平価」でデフレ状態にある日本円が円高に進み、その円高分で金利分が相殺されてしまう可能性があるなどの話は今まで知らんかったけど、頭の中では「そういう可能性もあるんじゃないの?」と考えていたことを説明してくれててなるほどと膝を打つ。しかし、今の自分ではこういう理論って勉強してて楽しくてしょうがないが、大学でファイナンスなんかを学んでたらこういう勉強ができてたんかと思うと自分もこういうのを勉強してたら良かったんかなとちょっと思ったりしたが、多分大学生当時の僕はこんな分野まったく興味は示してなかったでしょう。。。それだけ年相応に昔の自分からは想像もできない事柄に興味を抱くようになったというのは一応成長してるということですかな。

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