ちょうど20年ぶりぐらいに聴く VAN HALEN 「For Unlawful Carnal Knowledge」2016年10月29日

Van Halen

久しぶりにこのアルバムを聞いた。チョンブリの現場作業の移動時間にこれをかけっぱなし。20年ぶりぐらいに聞いたかなーと思っていたが、改めてWikiなどで詳細見てみるとアルバムのリリースは1991年だった。リリースからは25年も経っている。

アルバムリリース当時はリアルタイムで買って聞いていたがあまり好きなアルバムではなかった。サミー・ヘイガー時代のVAN HALENだと「5150」の完成度が素晴らしくてその次のアルバム「OU812」がパッとしなかったし、(ちなみにOU812は “Oh! you ate one, too?” の意味らしく、Dave Lee Rothの “Eat’em and smile” に呼応するらしい)「5150」のアルバムは音作りが今までのアルバムとガラッと変わってたからよかったものの、エディ・ヴァン・ヘイレンが昔のリアハムバッカーだけ乗っけた5150デザインのギターからスタインバーガーのギターを使ったりといろいろ変化してた。この「F.U.C.K.」アルバムの頃から完全にMusicmanのギターに持ち替えていたみたいで、これがまたなんだかおっさん臭く見えてぜんぜん好みでなかった。

当時サミー・ヘイガーも大嫌いだった。89年の来日公演で来ていたサミー・ヘイガーの黄色いタイツがこれもまたぶくぶくの中年太りの下半身でカッコイイロック志向には真逆に向かってる衣装だった。

ただ、自分も加齢に伴いいろんなものが見えてきて、今ではサミー・ヘイガーは好きなミュージシャンランクのかなり上のほうに居ます。

そんなこんながあってあんまり聴き込んでなかったアルバムだけど、改めて25年経って聞いてみたら何気にいいアルバムであります。

VAN HALENのギターアルバムらしく、垢抜けない薄暗い感じの曲調が昔のまんま。こういう曲調から抜け出せなくていろいろ悩んでやっと「1984」のJUMPや「5150」でヒットチャート受けする明るい曲がかけるようになったはずだけど、とりあえず売れたらまた元へ戻る、みたいな正直さがよい。サミー・ヘイガーのボーカルもポップな曲だけでなく、こういうギターオリエンテッドな感じのアルバムでもしっかり映えるんだなと。

昔はこのF.U.C.K.アルバムは音が良すぎてギターの歪みなんかも粒ぞろいが良すぎてだめでした。VAN HALENのギターアルバムならMean Streetの頃のゴリゴリした音が大好きだったんだけど今聴くとこれはこれで聴けますな。安定したよく出来たアルバムだと思われます。

だいたいどこの音楽聴き放題サービスでも聴けますな。

For Unlawful Carnal Knowledge
For Unlawful Carnal Knowledge

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Van Halen OU812 Tour in Tokyo Dome 1989 を観る 2013年09月12日

以前Sammy Hagarの件で書いてたVan HalenのTOKYO DOMEでの日本公演をTV放送用にプロショットで収めたライブDVD。これってブートっすよね??各曲細切れになったものはYouTubeにあがってるんだが、通しでやっと見ることができた。

僕が洋楽を聴き始めた頃のライブでSammy Hagarのムチムチした黄色いタイツ姿が非常に印象的で「なんかもっさりしてるなあ。。。」という印象だったが、Van Halenはその時から大好きだった。Van Halen兄弟もSammy Hagarも、Michael Anthonyも(いや、Michael Anthonyだけは昔っからとっちゃん坊や的な風貌だったか)、微妙に肉がついてきてウェストサイズが増加してきている途上のちょうど中年期かな。でもそれだけにホント演奏は脂が乗っている。若干Eddieが走りすぎだけど多分これはいつもの事だろう。

しかし、Eddieってライブ聴いてるとわかるけど、ギターはうまいけどリズム感は悪いような気がするな。普段から走る演奏してて、いつもは周りがサポートできてたけど、絶不調の頃の2006、2007年あたりは本人も相当演奏ボロボロで、ベースも長年お互いの演奏を知り尽くしたMichael AnthonyからEddieの息子に変わってしまったのも手伝って周りがサポートすることもできずひどい出来だった。この人、一番最初はドラムセットを買ってきて練習してたけど、ある時兄貴が買ってきて練習してたギターと交換して演奏してみたらそっちのほうがしっくりきたから交換した、と書いてあったけど正解だと思うよ。

しかし、このライブはホントに出来がいい。Sammy Hagarもギター弾いててSammyとEddieの掛け合いもあるし、なんとオープニング一曲目がVan Halenの曲ではなく、Sammy HagarのThere’s Only One Way To Rockというびっくりの幕開けでそのままテンション高く引っ張っていってくれる。しかしVan Halenの曲ってホントにレコードでもライブでもギターのオーバーダブがなくベース1本、ギター1本で演奏してるのは素晴らしいと思う。これでも全然曲の音密度が薄いと感じたことがないもんな。

しかしこのライブを見れた日本のファンはいいなあ。ホントにいいライブだと思いますわ。ちなみにライブ、OU812ツアーのライブでこのアルバム「OU812」は、Dave Lee Rothの”Eat ’em And Smile”に対しての”Oh, You Ate One, Too?”(OU812)という言葉遊びになっている。このへんの細かいエピソードって当時に聴いてた人以外はあんまり知らないんじゃないかな?