炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~ 夏井 睦 2014年02月09日

AB5: crumb comparison, wheat vs. white

岡田斗司夫氏の「いつまでもデブと思うなよ」を読み始めたのが2012年の11月で、それからレコーディングダイエットを開始し、2013年の3月には15kg減のダイエットに成功して、それから約10ヶ月。

マラソンやったり、ヨガを始めたり、運動や食事などもこれからずっと死ぬまで体重管理をしていかないといけない上で、どのような指針でもって生活すればいいのかいろいろ手探りで模索しておりましたが、久しぶりに糖質制限食、糖質制限ダイエットの本を読んだ。

Facebookだったか、Twitterだったかに佐々木俊尚さんが推薦していた。ダイエットの話は前半の少しで、残りは生物や人間の進化と食べ物、糖質や炭水化物との関係を緻密に説明しているとあるので、すでに糖質制限ダイエットの本はやせる食べ方 江部康二にて読んでいるので大枠のやり方なんかはだいたいわかっているし、それよりも糖質と人間の体の相性や昔の人間の食べ物(例えば、火の使い道を知らなかった時代に人間は何を食べていたのかとか、そもそも有史時代も今の世の中ほど食べ物が溢れている社会だったとは考えにくい中で、”各国の伝統料理”みたいな触れ込みでいろんなメディアで掲載されるグルメ情報みたいなのが、500年前や1000年前にホントに一般庶民に食されていたのかとか)みたいな話が個人的にも読んでみたかったので購入。Kindleにて。830円。

読み始めると冒頭部分から前半3割ぐらいは簡単に読めて、「ああ、そうそう糖質制限始めると、こんなふうに体軽くなるよなあ」みたいな感じで糖質制限で体感できるメリットなどが細かに説明されている。そして先ほど書いたような中世ヨーロッパでの食事の話とか歴史と砂糖の関係を論じたり、動物と食べ物との関係、どうやって栄養素を摂取しているかなどの話が非常に楽しい。その動物自体に食べ物から必要栄養素を分解する酵素などの要素を持ちあわせてなくても体内に生息する腸内細菌などとのバランスで、タンパク質などを分解生成した細菌を胃液で消化して2段階で栄養を摂取することなども可能(意図的に、かどうかは別として)、なのは目から鱗。こういうのは生物学や栄養学からしたら常識なのかもしれないけども、文系のただのおっさんにしたらもう知る喜びでいっぱい。

ただ、深海のワームチューブが生きていける仕組み、そして時代はぐんとさかのぼって地球上の生命誕生の段階までさかのぼって行くところあたりから、文系の知識ではだんだんついていくのが難しい状態に。多分、この本を全部エンジョイするには、化学、栄養学の知識がないと後半はちょっと辛いかもしれません。。。

ただ、そこがわからなくても全体的に食事に関する非常に面白い読み物であります。視点がちょっと糖質悪しに傾き過ぎている嫌いもありますが、ま、逆にこれを受けて自分はどういう食事のスタイルにするかをいろいろ考える上ではいいのかと。とりあえず僕は No Carb ではなく、 Low Carb のスタイルで糖質を完全遮断ではなく食事ごとに軽く。一食ごと小さい茶碗に半分程度の米は食うぐらいで進めようかと思います。