Sonyのレンズの歪曲とApertureとLightroom 2014年07月01日

warped
“warped by Chris Frewin, on Flickr”

普段の持ち歩き用にとSONYのNEX-C3を購入して、コンパクトな筐体のカメラの割にセンサーサイズはAPS-Cで写りがよくて感心。だけども結局これを彼女に譲り、僕は欲を出してしまってNEX-6のSELP1650という16-50mmのキットレンズ付きの上位版NEXを持つことにした。

デジタル写真の大きなメリットとして、写真を撮った一枚一枚にほとんどコストがかからない点(記憶領域のコストぐらい)とRAWやJPGのカメラから吐き出された画像データを撮った後から思いのままに現像ソフトでレタッチ、作りこんでいけるところが楽しい。

元々持ってるNikonのRAW現像ソフトとSonyのRAW現像ソフト。別に標準のものでも機能的には問題ないと思うけど、とかくSonyのRAW現像ソフトが動きが遅くて使いにくいのと、NikonのカメラからのデータとSonyのカメラからのデータで同じ処理をしたいのに操作が別々というのを覚えるのもめんどくさくて結局AppleのApertureという現像+写真データ管理ソフトを買って使っていたんだが、NEX-6と問題が。。。

Apertureにはレンズで発生する歪曲収差を補正する機能がない。これはレンズがもともと円形であるので写真の中心部から離れた部分に画像が丸く歪んで写ってしまう現象で、魚眼レンズなんかは逆にこれを面白い写真として捉えて活用する例だが、通常のレンズの場合は一般的に歪曲収差はでないほうがよいと考えられております。

NEX-6についているSELP1650のレンズがJPGで撮る場合やプレビューで見てる場合はいいんだが、RAWを吐き出させると、盛大に歪みと四隅での周辺減光が起こっている。「これも味」とは言えないレベルで盛大に起こっているのでネットで見てみるとどうもこのレンズはNEXに合わせたコンパクトサイズを第一に設計されたもので、ちょっと光学的に無理が出るから、ソフトでの補正を前提としたレンズらしい。

JPGやプレビューはカメラ内の補正機能で修正して表示しているので気づかないが、RAWをApertureに読み込ませるとカメラがレンズを通して受けた光のデータをそのまま何も変換せずに保存してるだけなので歪みや減光が正直に出ていてちょっとびっくりする。

なんでApertureに歪曲補正の機能がないんだ??と一瞬憤慨しかけたがそもそも歪曲はレンズ設計で出来るだけ抑えこみ、どうしても多少の歪みが出るのはそのレンズの味としてうまく使っていくというのが今までの使い方だったんだろう。世の中完璧なものってのはないから。。。

PTLens Home Page

Apertureの場合レンズ歪曲補正はPlug-inという形で別途PTLensというモジュールが用意されているようで有料です。。。数々の市販のレンズプロファイルが用意されていて、使用したレンズを選ぶだけで(というよりEXIFを見て使用されたレンズを自動的に選んで適用してくれるが)、最適なパラメーターが適用されて歪曲と減光が自動で補正されるようになっている。でもこのPlug-inでめんどくさいのはApertureからPlug-inにデータを渡す際にTIFFに変換し、補正を施し、またApertureに戻すという手続きを行っているので、この歪曲補正を行った後はこのTIFFに対しての操作となってしまい、RAWの恩恵がなくなってしまう。だから露出補正や色味の補正、その他のフィルタの適用などを行った後に最終の手順で歪曲補正を行うのがベストだと思うが、いちいちめんどくさい。

てわけで現在もうひとつの現像ソフトの巨塔Adobe LightroomのCreative Cloud版にて1ヶ月お試しで機能を見ている。こちらはレンズ歪曲補正が標準機能で、レンズプロファイルもちゃんといっぱい付いている。さらには画像を昔のフィルム風に仕上げる補正パラメーターをまとめたプリセットも豊富に標準で付いていて結構Apertureよりも高機能であります。

Apertureは開発終了となり、時期Mac OSXのPhotosというアプリに機能的に統合となるというアナウンスもされて、このタイミングでAperture購入はかなーり失敗だったかな?とちょっと反省気味です。

Adobe Photoshop Lightroom 5.0 日本語版 Windows/Macintosh版
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↑ Amazonでもパッケージ版、ダウンロード版を販売している。12,850円。月々980円のCreative Cloudと比べて。。。

ApertureでRAW現像 2014年06月24日

Wide View of Bangkok
↑ 広角で撮って後に露出補正、カラー補正で空の青をかなり強めに調整。

NikonのD90とSonyのNEX-C3の両方を使っているのでそれぞれRAW現像ソフトがNikonのものとSonyのものとで使い分けなくてはならず、Nikonのソフトウェアのほうはそれなりに満足してるんですが、Sonyの現像ソフトがこれがまた動作が遅くイライラすることしかり、そしてRAW現像という同じ工程なのに2つのソフトウェアの使い方を覚えないといけないというめんどくささからRAW現像にはAppleのApertureを使うことに。

んでソフトの使い方ついでにネットでRAW現像のテクニックなどをいろいろ見ているとだいぶその使い方がわかってきた。デジタル一眼の楽しみってのはフィールドで実際に撮る楽しみと、プラス自宅で現像ソフトを使って露出補正やカラー補正、フィルタやレタッチなどの後半の絵の作り込みの楽しみの2つがあるんですな。わかってくるとだんだんと大胆に補正をかますようになる。

I AM NIKON??
↑ Nikonのステッカーの黄色と後ろの標識の青を強調、周辺減光させる。下の写真がオリジナル。

DSC_0648 - Version 2

Airport
↑ 露出はさげて室内は暗く、外の風景を目立つように。目立つ”SMART TV”や”SCB”の看板の文字をレタッチで消す。下の写真がオリジナル。

DSC_0514

Dragon Fruits in Thai
↑ ドラゴンフルーツ。全体を明るく補正、赤だけ強めに補正して皮の部分のピンクを強調。下の写真がオリジナル。

DSC_0841 - Version 2

Bangkok Sunset
↑ 自宅部屋からの夕焼け。露出アンダーにして思いっきり赤と黄色を強調。下の写真がオリジナル。

DSC_0052 - Version 2

などなど。RAW現像はデジタルの醍醐味ですな。フィルムでは素人がこんな簡単に撮った後から写真の補正できないもんなあ。いやーなかなか楽しいっす。