愛犬家連続殺人 志麻永幸 2012年08月22日

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バンコクのタニヤプラザの古本屋で手に入れた古本。どうもこの本は絶版になっているようでアマゾンの中古本の価格が4,800円とかになっている。今回は80THBで購入。大体200円ぐらいでしょうか。スキャンする前に数ページ読み始めたら止まらなくなって最後まで久しぶりに紙の本で読み通してしまった。

以前から、ネットでこの本の存在を知っていた。あの愛犬家連続殺人の事件を共犯者としてその目で見ていた手記がこの本。あのえげつない事件の詳細。

しかし、普通のペット屋のおっさんが実は日本のみならず世界的に見ても稀有な大殺人鬼という。この本で書かれている人だけで4人が殺されているが、実に作業的にどんどん人を殺す。さらに作業的に死体をバラして綺麗に消滅させる。ネタバレになるけど、人間のヒレ肉を切り取って見せたり目玉繰り抜いた生首を見せてみたり、死姦してみたりと悦楽殺人の犯人が踏むポイントは、それはそれでしっかりと押さえているところを見るにつけ、行動がバラバラでやっぱり多重人格者なんだろうか。

しかしこういう普通の世の中にとんでもない化け物みたいな人間が潜んでいたりするってのが恐ろしい現実で、この物語の犯人だっておそらく最初の殺人と言われている件から十年以上は足がつかずに普通に生活していたんだからね。多分自分の生活圏の中にも一人ぐらいはそういうとんでもない人間が居て、そのとんでもない闇の顔を隠して普通に生活したりするんでしょうな。不運にもその闇の顔を見てしまうと、こちらもそれ相応の狂気で持って対応しないとやられてしまうんでしょうな。ていうかこういう人間を普通の人間がコントロールしようとしたって当然無理でしょう。しかし、こういう人間って他の普通の人と見た目区別がつかないので用心のしようもないですな。どうしたらいいもんか。。

愛犬家連続殺人 (角川文庫) 愛犬家連続殺人 (角川文庫)
志麻 永幸

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