AlcatrazzからRising Force、Yngwie Malmsteen 2011年11月03日

Yngwie Malmsteenという男が居る。80年中頃から活躍しているハードロック・へヴィメタル系のギタリストであります。ちょうどその頃、Burrn!なんかにもガンガン載っていたので僕も聞いていた。この人はすごいテクニックを持ってるんだがどうもリッチー・ブラックモアの影響が濃いというか、スタイルは似すぎていてほとんど真似じゃねーかと突っ込みを入れてしまいたくなる人で、その辺のセンスの問題で損をしてることが多いと思う。

スウェーデンからアメリカにやってきて、すぐにSteelerというバンドに加入、その後、グラハム・ボネットのAlcatrazzに参加。このAlcatrazzのアルバム、音が非常にバランス悪いんだがYngwieのギターが冴え渡っている。すんごいフレージングばかり。

すごいんだけど、やっぱこれ聞いてたらRainbowだよなあと思ってしまう。すごいんだけどどうしても真似の域を出ないという風に思う人も絶対居まっせ。実際、これだけ弾けてたら真似でもたいしたもんなんだけど、なんかなぁ、、とちょっと思ってしまうところがある。この辺の曲調は以降も変わることはないが、Yngwieもがんばって自分のバンドを持った。Rising Forceというバンド。80年代の後期ハードロック・へヴィメタルが売れに売れまくってた時期だから、聞きやすい売れそうな曲も作った。

でも売れなかったんだよな。この人。ずーっと全キャリアを通じて一発もビルボード全米一桁台のヒットがないのである。ビデオ見てても俺が俺がのパターンで前に出過ぎていてくどい。なんかでかいステージにメンバー個人個人が一人ずつしか映らないから寂しげにみえる。

これがBon JoviのLiving On A Playerだとフォーカスがバンドメンバー全員に割りと均等に降られている。和気あいあいとしたバンド内のコミュニケーションもうまく行ってます僕たち、みたいなモノに安心感があるのかもしれない。それが一般にロックという音楽ジャンルに求められるのかどうかは不明だけど。

この人、それこそ自分のバンド作ってこれから!って時にジャガーを運転してて大事故を起こすんですわ。80年代終盤に。自分も昏睡状態が数日という重傷だったらしく、退院しても手の痺れが残ってギタリストには致命的と言われていたが、奇跡の大復活なんですが、確かに事故の直後のアルバム聞くとギターの音にリバーブやらディレイが深くかかっていてギターの音の輪郭を隠すようにしてるのか?みたいな勘ぐりをしてします。確かにAlcatrazzの時のギターの音のほうがひとつひとつの音が明確に聞こえてうまさがはっきりわかるんだけど、どうもごまかしてるように聞こえるんですわな。

さらにYngwieはこの事故以降、ガンガン太りだす。事故のせいで体質が変化して太って行ったのなら可哀想だが、ちょうどその頃中年体質が開花して見事に下の写真のように成長したのかはまったくもって不明。しかし、中学生の頃って白人のロッカーってものすごい涙ぐましい努力をしてあの細い体型を保っているか、もしくはステロイドみたいに結構きつい薬をやってるのかと思っていたが、ここまでブクブク太る人がいるのも衝撃だった。そういう意味でもいろんな事を教えてくれた人だった。(だった、ってまだ生きてます。念のため)



↑ これが、


↑ こうなって、


↑ さらにこうなって、


↑ こんな感じ。

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Alcatrazz

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↑ デジタルリマスターされてなく、ミキシングのバランスも悪いなあと思ってたらどうも2007年にデジタルリマスターのものが出てたようです。mp3ダウンロード販売。音はちゃんと聞ける音にはなってる。

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Yngwie Malmsteen

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