第三回シーチャン島陸釣り日記:2日目 2011年07月16日

black fish bites my softbait
↑ 楽しい釣りのその後には。。

さて、シーチャン島での陸釣り、2日目。朝5時に起きて、5時半出発。Sichang Palace HotelからSripitsanu Bungalowまでレンタバイクで約5分。昨晩と同じ場所で再度の釣り開始である。昨晩の海は波が高かったせいか波打ち際は結構ゴミが浮かんでいる。朝になってもちょっと状況が良くないかなあ。。。

とりあえず釣り開始。波打ち際から2,30mは岩が結構あり、メタルバイブレーションやスピナー系の沈むルアーを使う場合、気を抜くとすぐ根掛かりしてしまう。なんでフローティングミノーなどで表層近くを攻めると根掛かりは気にしなくていい。しかし魚の反応がない。しばらくやっていたが、イカの切り身で餌釣りに切り替えたところやはりポコポコと前回の釣りの際と同じ魚があがってくる。ずっとこれで釣ってると大きいのも掛かるかな?と餌釣りでしばらく攻めていた。

しばらくして、ふと同行の会社の営業さんの顔を見ると、

「あれ、人ちゃうか?」

とボソリ。

「??」

と指差す方向を見ると大きな青いビニールがぷかぷか浮いている。しかし、よく見てみると確かに人の形をしている。うーん、腕が二本、足が二本生えとるなあ。。。人や!

「水死体!」

すぐ横でイカ釣りをしていたタイ人に目配せして「あれ!あれ!」と言うと、颯爽と釣り糸を引き上げて退散して行った。うわー、これは参ったね、俺、土左衛門見るの初めてや、、みたいなことを言ってると波に乗ってぷかぷかと水死体はどんどんこちらの釣り場まで寄ってくる。困って後ろのバンガローのある崖っぷちを振り返ると、結構な人数がバンガローから出て来て水死体を眺めている。さっき退散したタイ人の男の子もみんなと一緒にiPhoneでガンガン写真撮ってた。以外と怖がらないのね。まあ、背中を上にして浮かんでいて、まだ死んでから間もないんだろう、肌は水を吸って真っ白だがまだまだ原型をとどめている。服装の雰囲気からすると船乗りっぽいが、ミャンマー人や、ラオス、カンボジア人などの不法労働者だと、乗船記録も何も残らないから事故にしろ、殺されたにしろ、無縁仏扱いで焼かれてしまうだけになるだろうな。後で彼女に聞くとそういう不法労働者は船の上でもめ事を起こすと足がつかないから簡単に殺されちゃうとのこと。こうやって海のもくずと消えて行った外国人も多いんだろう。。。と、勝手に思う。

なんともなしにこのまま釣りを続ける雰囲気でもなくなって来たので納竿。しょうがない、「早朝から釣りしてたら多分使えへんなあ」と言っていた朝飯のクーポン使いにホテルに戻ってメシを食うかと。

竿片付けて、帰り際に駆けつけて来たレスキューのおっさんたちとすれ違う。引き上げるところが見れるかと思ったが、さっきの背を向けて浮かんでいた水死体も水に浸かっている部分はどれだけ魚に肉を食われているかわからん状態だし、見に行ってかなりのになる可能性が有り、営業さんと顔を見合わせた後、退散することに。ちなみにぷかぷか浮いている写真はしっかりiPhoneのカメラで納めました。一番小さく写ってる奴をココに置いときます。

結局、この日の釣りはこれで終了。持ち帰った魚はトータル5匹、キスやチヌの小さいの(ちょっとホントにチヌかどうかは不安)と10cmちょいの小さいアオリイカ2杯。営業さんを車で送ってあげて駐車場で

「魚、分けましょうか。」

と話したところ、

「いや、うちはええよ」

と全部魚を貰った。さっきまで釣れたキスなんかを見ながら「これはうまいでー」みたいな話をしていたのになんで???と思っていたが、帰りの車の中で、「あ、そうか死体の流れ着いた海、気色悪いのか!」と考え及んだのはいいが、こっちもそれに気づくと、ちょっと食うに気まずい感じになって来た。こういうのはなんも言わんと受け取って、捨ててくれればいいのにこっちも変な気分になって来たなあ。。。

まだ捌くのがちょっと面倒で魚はうちの冷蔵庫で寝ております。。。