食は東南アジアにあり 星野龍夫・森枝卓士 2013年09月28日

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今日、ふとバンコク、タニヤの古本屋を覗いたら僕の大好きな東南アジアおよびインドカレー系の本を昔から執筆されている森枝卓士さんの本、「食は東南アジアにあり」が実にお安く置かれていたのでこれを機に購入。星野龍夫氏と森枝卓士氏の共著という形を取っていて、前半が東南アジアの食についてのエッセイ、後半がその東南アジア料理のレシピという構成になっている。

んでこの本、実に古い。初版が昭和59年となっているので僕が九歳の時、1984年に書かれている。まあ、内容も去ることながら、本の中で数多く挿入されている写真が味わい深い。

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写真がこれまた古臭く、暗くて本当に素人臭い写真なんだが(森枝卓士氏、ご本人の撮影。)、僧侶の食事のシーンを寺に入って撮影していたり、街の市場の写真やちょっとした商店の写真なんかが、小洒落たレストランなどではなく、本当に草の根に分け入って庶民生活の食事シーンを写してられる。多分今どんなに頑張ってもこういう写真は撮れないだろうな。写真だけ眺めるにも今の日本で流通している東南アジア料理のイメージとはまた異なっているので面白い。この本の初版が示すとおり、高度経済成長の最終期、キラキラしたバブル期を直前に迎えた日本の1984年でこういったコアな東南アジア料理を本格的に紹介されていた人はこの人ぐらいだったんじゃないだろうか。だから無理におしゃれに持ち上げたアジア料理ではなく実地で経験した地に足のついた土臭い写真とレシピがあるのであります。

でもまあ、とりあえず古い本でカビくっさいので先ずは自炊で電書化かな。まだ全然読めてませーん。