忠臣蔵を知らない子供たち 2011年08月03日

ふと思う。子供の頃は時代劇なんてほとんど見なかったな。。忠臣蔵の話が出て来ても登場人物の名前ぐらいはわかるものの、一回も見たことがないので全く話についていけなかった。うちのオヤジやオカンもあまり日本のTraditionalなものに興味がある人ではなかったので、家庭内で忠臣蔵の話が出ることはほとんどないものの、年末になるとテレビでは話題がチラホラと。


↑ 上岡龍太郎の忠臣蔵講義。

前回の上岡龍太郎の芸人論の続きで忠臣蔵の話が出て来たので見てみようかと思った。そうと思えばまずはyoutubeである。さすがに忠臣蔵のストーリーをまるごとアップしてくれている人はいないなあと思っていたら。。

英語で検索、「CHUSHINGURA」と入れたらなんと変りに「47RONIN」がボコボコっと出て来た。そうか海外ではCHUSHINGURAというような発音しにくい名前よりも47 RONINの名前のほうがよく通っているのであろう。


今回youtubeで見つけた47 RONIN。

Play List: The 47 Ronin – Youtube
そしてこちらが全16分割、前編後編をあわせた1941年の元禄忠臣蔵。3時間42分の大作。長え。

なんとこれ、1941年製作。ということは戦前か。こんな古い作品、よく外人が見つけてアップするもんだな。。Wikiをいろいろ調べてみる。

忠臣蔵 – Wikipedia

忠臣蔵ってもともとは歌舞伎や人形浄瑠璃のお題目なんですな。大枠のストーリーと映画やテレビ版のことが書かれているが、当の1941年製作の忠臣蔵の記載はない。そんならってんで47RONINも検索をかけてみる。

Forty-seven Ronin – Wikipedia

ちゃーんとこっちには記載があるでないの。

In 1941 the Japanese military commissioned director Kenji Mizoguchi (Ugetsu) to make The 47 Ronin. They wanted a ferocious morale booster based upon the familiar rekishi geki (“historical drama”) of The Loyal 47 Ronin. Instead, Mizoguchi chose for his source Mayama Chūshingura, a cerebral play dealing with the story. The 47 Ronin was a commercial failure, having been released in Japan one week before the Attack on Pearl Harbor.

読んでみると、溝口健二+真山青果版の元禄忠臣蔵は年末シーズンに向けて製作されたのでしょうが、まさに1941年12月に日本はパールハーバー奇襲を仕掛けた訳でありまして、この映画の公開はこの真珠湾攻撃の1週間前であり、開戦の余波を受けまくって興行的には大コケしたそうな。とはいえ、そんな歴史の大事件に翻弄されたこの映画をyoutubeで見れるのも、ホントにインターネット、youtube様々なんである。

僕は先の通り忠臣蔵は見たことないのでこの作品で初・忠臣蔵を見ることになる。昔の映画らしく、台詞が聞き取りにくい。誰かうまく空気感を潰さずにデジタルリマスターしてくれ。。。

溝口健二 – Wikipedia
真山青果 – Wikipedia