ベスパ Sprint v 150のトラブル履歴やらセッティングをメモ 2023年04月12日

バンコク在住のベスパ Sprint v 150乗りなわけですが、やっとこさいろいろの課題がクリアできた感じなので今のセッティングを備忘録代わりに書いておきます。諸元やらセッティングやらごちゃまぜですが、こんな感じです。

■ ベスパ Sprint v 150のいいとこ・わるいとこ
Pros
たぶん今どきの新車のハーレーよりもドコドコ感を感じるエンジン
車体デザインの良さ
部品点数がすごく少なくてシンプル構造
シンプル構造ゆえに頑張れば何から何まで自分でメンテナンスできる
ネジ1本、クリップピン1つから買える交換パーツ
東南アジアに住んでると部品はすぐに手に入る
Cons
鬼のように重たいクラッチ(200cc用クラッチ使ってるからか。。)
フロントブレーキ使うとすぐに沈んでガタガタするフロントサス
レギュレータがなくて高回転になると6Vは軽く超えて電球が焼き切れる
雨の時浸水がひどいトランク
エンジンのトルクに負けて痛みの早いクラッチ
150㏄のくせに70㎞/hぐらいで振動がひどくて回せないエンジン(チューンアップすれば変わりますが)
標準だと遊び調整しにくいワイヤー類(ブレーキ・クラッチ・ギア)

■ メンテ記録(たぶんいくつかは記録忘れてるが)
2022年12月16日
ギアチェンジできなくなる
2022年12月17日
ギアチェンジワイヤーのタイコがアームから抜け落ちていた。応急措置してヤワラーへ。これからレンチとドライバーセットとラジペン、ペンチは常時携帯することにする。ヤワラーではアクセル、ギアチェンジ、など全てのワイヤー交換。
2022年12月21日
70km、80kmで走ってると突然エンジン止まって後輪ロックの問題。抱きつき??停止後すぐにキックでエンジンかかる。でも一旦停車しないとエンジンはかからない。右車線などで発生するとウィンカーもないので危険。ヤワラーで修理。ジェネレーターのコイルがグラグラ。また、オイル汚れがひどくて灯油で洗浄。しかし、取り付けでコイルがフライホイールをこするため、ジェネレータのプレート全体を交換。キャブのメインジェットなどの確認をしてくれた。
2022年12月24日
黄色線関係の電球がもろとも死ぬ。ヤワラーで交換。
2022年12月28日
クラッチプレートの交換、エンジンのフケが悪くキャブもまた清掃調整。
2023年01月06日
自分でmixture screwの調整。元々は閉め切りから300度ほどの開放。これが被り気味で気持ち悪いので調整してみたら1回転半の開度がやはり調子が良かった。
2023年01月25日
リアキャリア取り付けたら取り付け位置が悪くピンが引っかかってサドルが開かなくなり、レザーを切り裂いてボルト外す。
2023年02月22日
クラッチフリクションプレート、クラッチ側オイルシール交換。
2023年02月25日
クラッチ全部取っ替え。115mmの200cc用LML製。クラッチカバー、電球など交換。
2023年03月01日
パイロットランプ、スピードメーターランプ 24Vのものに交換。レギュレーターが入ってないので高回転になればなるほど電圧が上がる。テスターで測ってみると26Vとか平気で出ていた。なので簡単に焼き切れる。24Vにしたらランプ切れはほぼなくなる。
2023年03月04日
フロントショックアブゾーバー取り換え。自分でギアオイル交換作業。フィラーボルトの穴から噴き出すほど入っていた。
2023年03月05日
サイドカウル固定レバー外れる。ガソリンタンク、キャリア、シートなど外してボディ内にアクセスしてボディ内に転がっていたナットを締めて回復。ただし緩み止めのついてないナットなのでまた外れると思う。
2023年03月22日
フロントショックアブゾーバーの下側の固定ネジ折れる。スペアのネジ購入して修繕。
2023年03月09日
自分で交換しようとしてフィンの羽根を折ってしまったフライホイール取り換え。
2023年04月04日
クラッチのCリングが外れてバラバラ故障。クラッチ交換で復旧。
2023年04月06日
交換してもらったオイルが多すぎと思い、フィラーボルトからの溢れが止まるところまでに抜いたが、その後クラッチ滑り発生。クラッチの正常動作にある程度のオイル量必要。バンコクで修理屋で交換してもらうと標準500ml入れられるがそれで正しいのか?後に自分でいろいろ調整した結果400mlがベストな量。
2023年04月08日
オイル漏れの相談。クラッチレバーとクラッチカバーを細工してくれていた。リアテールランプをダルマテールに交換。
2023年04月12日
自分でドライブシャフトのブレーキ側オイルシール交換。オイルが付着して効きが悪くなったリアのブレーキシューを脱脂。ブレーキドラムの脱脂、紙やすりがけ、オイル漏れでデロデロのブレーキプレートを清掃。ギアオイルは400mlに。
2023年04月17日
雨季に備えて後輪だけDeestoneのD795からMichelinのS83に履き替え タイヤ1170B、チューブ 160B。

■ 洗車方法
汚れが酷いときはまず水拭きして汚れ落とし
その後車用のワックスをかける(水拭きで落ちない油汚れは大体落ちる。ワックス結構重要)

参考 ↓

■ 車体番号・エンジン番号
車体:VLB1-0211630
エンジン:VLB1M-0276975

参考:フレーム番号照会
http://www.vespaclub.jp/page/numberlistframe.htm
登録書通り1974年製。車両登録は1975年で自分と同い年。

■ タイヤ
前輪 Deestone D795
後輪 Michelin S83
予備 Deestone D795
Deestone D795では濡れてる路面で結構滑ってたので本格的に雨季が来る前にMichelinのS83に後輪だけ交換。

■ タイヤ空気圧
下記参考のHaynesのメンテ本に記載の標準空気圧は以下。
前輪 16.0PSI(1人乗り時)20.0PSI(2人乗り時)
後輪 32.0PSI
現在のセッティング 前輪:20PSI 後輪:26PSI
前輪と後輪の指定空気圧が倍違うのって初めて見た。。。

参考:Haynesのメンテ本

■ 各種ワイヤー
アクセルワイヤー φ 1.2mm x 2.0m
シフトワイヤー φ 1.6mm x 2.0m
クラッチワイヤー φ 2.0mm x 2.0m
フロントブレーキワイヤー φ 2.0mm x 2.0m
リアブレーキワイヤー φ 2.5mm x 2.0m

■ ライト(これはたぶん自分以前のオーナーが交換していて標準とは全然違うはず。今のセッティング)
ヘッドライト: 今まで問題ないのでまだ開けて見てない
パイロット: festoon 10×37 24V 5W
スピードメーター: T5 24V 1.2W
ブレーキ: 12V 10W BA15s
テール: 12V 10W BA15s

■ ガソリンタンク
ガソリンタンク 7.7L
リザーブ 1.4L

■ キャブレター・ジェット
Dellortoのインド版SpacoのSI20.20Dが標準っぽい
メインジェット構成: 160 – E3 – 92
スロージェット構成: 38 – 120(混合比 3.15)

現在のセッティング
メインジェット構成: 160 – E3 – 98(標準より濃い)
スロージェット構成: 42-140(混合比 3.33 標準より濃い)

■ クラッチ
LML製 200㏄用115mm径クラッチ スプリング 7本
標準は 150cc用で108mm径 スプリング 6本

■ ギア
クラッチ側ギア 22枚
(まだ以下はエンジン開けてないのでわからんがHaynesに書かれてる標準だと想定)
プライマリ 67枚
クラスタ 13 17 22 27
ドライブシャフト 57 42 38 35

■ マフラー
Poliniのスポーツタイプボックスマフラー
これのおかげで吹け上がりと高回転のエンジンの振動がとってもなめらかになって高回転常用できるようになった。

■ ギアオイル
10W-40 のタイのガソリンスタンドならどこでも売ってるやつ。今の今はESSOで買ったMotorcycle用の10W-40を入れている。量は400ml。400ml重要。タイの場合はベスパのギアオイル交換してもらったら500mlは入れられるがこの量だとリアタイヤ外すときドライブシャフトのオイルシールよりも油面が高くなってポタポタ落ちて来てリアブレーキシューに付着する可能性大。400mlだと大丈夫。ちなみに後輪をつけるとオイルシールがちゃんと働いてオイル漏れなし。

参考 この動画は非常に役に立った。

■ エンジンオイル
2%混合。多少濃くても全然問題なし。ちなみに自分のベスパは始動時こそ多少白煙出るが、1,2分ほどでエンジン温まってまったく白煙出ない。オイルはESSO、Shell、PTT、Stihl、どこのベスパの修理屋でも常備してるVeloilのエンジンオイルでも何も変わらない。

以上!