BOOKSCANで本をPDFに 2012年08月29日

以前、日本一時帰国の際に実家の部屋にあった本をブックスキャンにスキャン依頼をだしておいた。

BOOKSCAN(ブックスキャン) 本・蔵書電子書籍化サービス – 大和印刷

ブックスキャンは本の発送が面倒 2012年07月25日

依頼日は7月17日。その時点でスキャン開始日が8月22日。「一ヶ月以上かかるのか。。」と思って申し込んだら、上記のリンクのように書籍送付はスキャン開始前の2日前程度に到着するように指定して送ってくださいと言われてちょっと困ってしまったことがあった。

申し込んだのは10冊程度だからスキャンが開始されたら一日で作業は終わるかなと思ってたら結局22日は何も連絡はなく日が暮れた。スキャン開始どころか書籍の到着確認すら更新されていなかったので書籍の送付にトラブルがあったのかとちょっと不安になった。翌23日にブックスキャンにメールで連絡。回答は「書籍の到着確認も混雑具合によって日程がズレこむことがあります」とのこと。この質問をしたからか、書籍の到着確認は23日の晩に「確認済み」ステータスとなった。

まあ、スキャンが遅れること自体は急いでいる本ではないので大きな問題ではない。その後の連絡まではじっくり待つことにした。

待つこと一週間。

待ってることも忘れかけた30日の晩にメールで「スキャン完了通知」が来た。うーん、納期遅れ1週間か。やっぱり急いでる本には使えないなあ。。。申し込み時でスキャン開始予定日が一か月以上先で、実質は遅延が1週間ほど出る状態。。。もうちょっと納期を早めてくれるととても使いやすいサービスなんだけどなあ。月額9,980円でプレミアム会員というメニューを用意していて、それを申しこめばスキャン待ちのキューに割り込みをかけて納期が当日から1週間、Amazonからの直送スキャンも受け付けてくれるらしいので、納期のスピードアップをかけるにはもうちょっとコストかけないといけないのでしょう。というわけで少なくともブックスキャンの通常会員ではやっぱり急ぎのスキャンには使えない。

実際のスキャンデータに関しては個人的にはまったく問題ないレベル。しかもチューニングラボという使用している電子書籍リーダー(iPadやGalaxy Tabなど)で快適に読めるように解像度や余白のカット、文字のコントラストを上げて最適化する機能があるが、これは申し込み前までは各スキャンデータに対して一回のみでその最適化が適用された形で納品されるのかと思ってたら、ユーザが自分でそれぞれの元データに何回でも最適化処理を適用できる(同時最適化依頼数は1のみ。依頼した最適化が終了したらまた依頼を出せる。プレミアム会員は同時で10の依頼を出せる)。なのでブックスキャンのマイページに元データを置いたままiPhoneで読みたい時はiPhone最適化をした状態でダウンロードできる。本を読むのに使うデバイスが1つのみとは限らないのでこういうふうにしておいてもらったほうが助かるのは確か。

しかし、元データはいつまでブックスキャンに保持してるんだろう。。元データ+最適化データを各ユーザが持っているとサーバ側に必要なHDDの容量って結構大変な量になってくると思うんだけど。。。

納期を除けば、価格も安いし非常に使いやすいサービス。急ぎでない本には使えるサービスです。

ナコーダマスジット 2012年08月14日

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インドに来てからまったく観光というものをしていない。個人的にはウロウロと街を歩いてモノの物価を比べたり、交通の不文律的なルールを読み解いてみたりするのがそれなりに楽しいんだが、せめて一箇所ぐらいは観光でもしとこうと思って地球の歩き方を見るんだが、コルカタの街ってのは実に目立った観光地がない。

インド博物館とかサダルストリートのすぐ横っちょにあったりするんだが、昔のものを見てもイマイチ面白くなく今のインドや経済を見れるようなところが見ていて興味を覚える。悩みに悩んだあげく、コルカタ中心部の若干北寄り、地下鉄Central駅から歩いてすぐのナコーダマスジットというムスリムのモスクを見に行った。一応、コルカタ最大のモスクらしい。


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ホテルからまたサダルストリートを通りぬけ地下鉄Esplanade駅から北行きの電車に乗ろうと降りていくとまだ切符売り場が見えないうちから人の大行列。でも一応ちゃんと2列に並んでいてそれが切符売り場までざっと見て100人ぐらい並んでいる。タイでも慣れているので横入りする奴に気をつけて並ぶ。後ろから太鼓腹を押し付けてくるインド人のおっさんがうっとおしいと思いつつも横入りインド人を制しながら切符購入6Rs。切符はバンコクの地下鉄と同じくRFIDのコイン式。ホームまで降りてみると案の定どこもかしこも砂が上がっていて煤けてくすんでいる。それでも一応エアコンが効いてるのでまだ快適かと思った矢先、どの車両を見ても窓ガラスの入っていない車両が滑りこんできた。しかも満員。降りる人も待たずどんどん乗り込んでいくインド人にまぎれて乗り込み発車。電車が駅から発車すると窓ガラスがない車両、扇風機のみ、駅構内以外はエアコンが効いてないので暑い。また不快度が高いなあと思ってたらEsplanadeからCentralはわずか二駅。到着して地上に上がってみると別にEsplanadeとそう変わらない風景が。ただしやっぱちょっと外国人は少ないな。

外国人が少ないせいか話しかけてくるインド人とかも少ない。そんなことを思いつつ歩いていき、Rabindra Saraniの通りを曲った瞬間、凄まじい渋滞が目の前に広がる。道路に路面電車が、トラックが、タクシーが、オートリキシャーが、人力の荷車が、隙間なくぎっしり詰まってその隙間をバイクどころか人間すら通れないほどの詰まり具合である。歩道は屋台がびっしり並んでいるのでその屋台が並ぶ歩道の細い通路を人が肩をぶつけ合いながら行き交っている。

「よくこんな通り歩いてられるよなあ」

とつぶやきながらナコーダマスジットまでとりあえず歩く。見えてきた!

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↑ ホントのぎっしり状態の時には唖然としてシャッターが切れませんでしたが、その後若干道路が流れるようになってからパチリ。

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うーん、モスクだ。壁のペイントなどが剥げていてやっぱりくすんでいるが、造形が綺麗。ということでナコーダマスジット終了。やっぱり俺、遺跡、寺院の類はそうそう興味が湧かないね。とりあえず辿り着いたということで満足してしまう。。。

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか 2012年08月02日

やっとこの超大作を完読。いやー、なんやかんやで読みきるのに一ヶ月ぐらいかかった。しかし、やっぱり戦後のプロ柔道以降のくだりからはもの凄い勢いで読み進んだ。

タイトルにある、木村政彦、力道山のみならず、大山倍達(ちなみにこの本で初めて倍達という語が朝鮮における「大和」を表すような大事な言葉だということを知る)、岩釣兼雄、山口利夫など日本の武道界に関連する男たちが交錯し合いながら、敗戦、混乱という時代を生き抜いていく様が恐ろしいほどの綿密な調査と検証を経て描かれている。木村政彦の三倍努力と言われる地獄のトレーニングやら、凄まじい強さもさることながら著者の木村政彦に対する事実を知りたいという執念が凄まじいのであります。

増田俊也の憂鬱なジャンクテクスト|公式ブログ

戦前、戦中、戦後と、日本人とおよびアジアにとってのアイデンティティの大転換期において木村政彦のノンポリな性格も凄い。天皇を中心に据えたカミカゼ日本の必勝神話が崩れ、今まで差別を受けてきた朝鮮、中国人が戦勝民族として立場が逆転する中で師匠の牛島辰熊やら大山倍達が思想に傾く一方、大股開きのヌード写真を飾って柔道を教えている門下の生徒に拝ましていたりととかくいい加減な世渡りを繰り返している。ま、それだけ自身の強さにアイデンティティの根幹があったんでしょう。全日本選士権三連覇、天覧試合優勝という権威のハクもつき、さらには実戦、ノールールでも負けないという自負はどんな思想も必要としなかったのでしょうな。そしてノンポリが故に真剣勝負に拘らずプロレスのリングにもあがって。。。

そしてアイデンティティが敗れた時には、武士道や思想の元に自害をしたり、他に寄り添っていくものを見つけるという手段がなく、常にアイデンティティの中心にあった自己との対話しかなかったのでしょう。それでもどう言い訳したって自己のどまんなかの心が納得しないまま残りの半生を答えをやはり見出せないままに生きてきたのでしょうな。やっぱり人間信じるものがあるってのは救われるのかな。こういう本を読みながら「信じる者は救われる」というベタな文言を思い出したりした。それだけ自身を信じて生きるってのは中々辛いもんなんだよね。。

当然、力道山の関連の本も、大山倍達の本も、坂口安吾の「堕落論」も、石原莞爾の「最終戦争論」も読んでみたくなるのであります。

しかし、その前にシャンタラムだ。

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか 木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか
増田 俊也

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文庫版 「スーパーくいしん坊」 2012年06月15日

実に久しぶりに牛次郎・ビッグ錠タッグのちょっと目立たない作品、「スーパーくいしん坊」を読んだ。牛次郎・ビッグ錠コンビの漫画と言えば「包丁人味平」や「一本包丁満太郎」が有名でこの「スーパーくいしん坊」は若干マイナー。とはいえ、以下のサイトでもがっつり取り上げているようにまだまだ旨みはたっぷりの作品であります。

勢いが命のグルメマンガ スーパーくいしん坊 part1:a Black Leaf

とりあえず主人公が中学生とは思えないぐらい立派な腹を抱えた中年体型、人相の悪さ、人の料理で喧嘩を売る、売られた喧嘩は漏れなく買うなど中学生という最初の設定を思いっきり置き忘れた話の展開が面白かった。そのくせ、料理の発想と言えばまさに厨房レベルのめちゃくちゃな料理法で今度は読者が置いて行かれる。「包丁人味平」なんかは連載が1973年から1977年だから、1975年生まれの僕ではこのへんはさすがにリアルタイムには読むことはできなかったが、この「スーパーくいしん坊」は1982年からの連載なのでまさにリアルアイムで読んでいた。そう、月刊マガジンだった。

本来単行本は全9巻。この文庫版は全2巻。え?入りきるのか?と考えたがやっぱどう考えても入らんよな。なんか適当に面白い話だけをセレクトしたものらしい。と言いたいところだが、内容を見てがっくり。火の玉チャーハンとか回転網焼きステーキみたいなサイケデリックなストーリー展開の話はカットされてて、まだなんとか比較的まともな話のみ採用されている。そりゃあ2巻しかないのならカットはしょうがないやろうけど、全然編集してる奴の観点がなってない。「スーパーくいしん坊」でまともな話だけ抜き出したって面白くないじゃないですか。グルメ漫画というよりはどちらかというとサイケか不条理漫画のジャンルに入るぐらいに認識してたらこういうセレクションはなかったと思うんだけど。。。ちょっと残念な結果。

スーパーくいしん坊(文庫版) 第01巻 目次
1.スタースパゲッティの巻
2.特製カレーライス!!の巻
3.名卵をもとめての巻
4.親子丼勝負の巻
5.ケーキ玉子焼きの巻
6.美味ステーキ勝負の巻(前編)

スーパーくいしん坊(文庫版) 第02巻 目次
1.美味ステーキ勝負の巻(後編)
2.ベジタブルスパゲティの巻
3.日中対抗ギョーザの巻

スーパーくいしん坊 珍味ギョーザ勝負の巻 (プラチナコミックス) スーパーくいしん坊 珍味ギョーザ勝負の巻 (プラチナコミックス)
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自炊代行依頼その2 2012年03月11日

books

先日、Amazonのアフィリエイトから初めての支払いがありました。Amazon Gift券で振込がなされていたので、早速書籍を注文、そのまま自炊代行業者に直送してスキャンしてもらった。

今回使ったのは、自炊屋.comという業者。Amazonから本4冊直送。しかもどうせ自分の手に届かないうちに裁断されてスキャン、その後はデータだけ送られて来て紙の本は廃棄されるので新品の本を購入するのもバカらしくなった。注文した4冊は全部中古本。これのおかげで1冊数百円ぐらいは節約できる。

んで、自炊屋.com。ここは現在納品日が書籍到着から15営業日になっているが僕がスキャンを発注したときは納品日が書籍到着後7営業日になっていた。以前依頼した本スキャンは納品日が0営業日から7営業日となっていて急ぎの場合は早くていいのだが、スキャン代金が1冊100円からとなっているのだが実際にはスキャン代金+表紙スキャンなどのオプションが始めから込みになっていて結局最低価格が1冊200円からになっていた。こちらの自炊屋.comは純粋にスキャン代金は350ページ以下なら1冊100円。OCR処理とか表紙を付けなければ1冊100円で頼める。

ということで基本のスキャンと表紙をプラスして1冊150円で依頼。4冊で600円。ファイル名変更オプションとかもあるけど、10冊未満の発注であればファイル名なんか自分で変更した方がいいかも。たいした手間ではないし。

んで後は、7営業日ぼけーっと待っておりました。が、連絡が来ない。自炊屋.comのHPをよくよく見てみると「書籍到着確認後に納品予定日をメールでご連絡」とあるが、それも来ていない。うーん、なんか忘れられてるか?と思ってHPのお問い合わせフォームから連絡を入れる。連絡入れたのが日曜日(休業日)、月曜日の朝返信が来て、「納品日連絡メールの未達に関してはすいません、本日納品致します」とのこと。実際にその後は早かった。すぐ後に納品確認メールが来て午後にデータ納品。

スキャンされたデータはやはりScanSnapのS1500でスキャンされたもの。以前の本スキャンもこのスキャナでスキャンしていた。多分どこもこれ使ってるんだろうなあ(Macの場合、該当ファイルを右クリック、”Get Info”をクリックすると”Content Creator”の項目に”PFU ScanSnap Manager”と出て来ます)。納品されたファイルは全ページカラーで取り込みをしてるようで、文字だけのページをスキャンする場合、グレースケールか白黒のモードでスキャンする業者も多いみたいだけど、カラーの場合若干色みが増すせいかスキャンが精密にできているように感じる(多分感るだけ)。ただし、この場合本が古くてページが焼けて変色してる場合、これがスキャン結果にも反映される。そして白黒、グレースケールよりもファイルサイズが増す。今回のファイルはどれもサイズが90MB程度だった。これでもGalaxy Tabなどにデータを移して表示させて、画面サイズに合わせてリサイズして表示されると、文字が若干潰れて表示されるところがある。これは自分でやっても、以前の業者の場合も一緒だったが。みんな同じ機械使ってやってるからほぼ同じ結果になるんですよね。特に漢数字の「一」、これが細い横線一本なのでリサイズがかかると見事に表示上消えてしまうことが多い。というようなことがScanSnapを使ってる場合は共通して起こるとは思われますが、自炊屋.comさんのスキャンファイルはとりあえず標準以上、納品日が比較的早い、料金安い、で結構使えるんじゃないかという印象でございました。ちなみにこちら納品ファイルのサンプルです。こんな感じでした。