亜麻色の髪の乙女は今いずこ 2013年04月09日

青山ミチ、それほど有名な歌手でもないけれど、1960年代、GSの頃の日本の女性歌手の中ではちょっと特異で面白い人であります。パッと聴きで感じるのは歌い方はラフだけど声量でガッと前で出てくるパワフル肝っ玉母さん系のシンガー。1975年生まれの僕がなんでこんな人を知ってるかというと、この人がカバーしてるからです。

純音楽家エンケンであります。この曲を初めて聴いた時になんてカッコイイ歌詞なんだろうと思っていたが、これの原曲を歌っていたのが青山ミチだった。

青山ミチ – Wikipedia

Wikiによるとなんとこの人、在日米軍の黒人兵と日本人女性のハーフとのこと。なんかやっぱ血なんですかね。こういうパワフル系の歌い方になるってのは。


↑ なんかちょっとカルチャーショックなライブ音源。観客の声大きすぎ。まるで温泉街の小さなキャバレーで歌っているような箱鳴り感。


↑ どろりとした濃さのある情念ブルース。声の太さがたまらん。


↑ しかし、日本の音源て売れてるものほど、バックの演奏の音量が低く、ボーカルが大きい。いつの世もこんなミキシングしてるんだね。だからちょっとマイナーな歌手のレコードのほうがバックの音は面白いものが多い。GSの頃の音源はエレキの音がゴリンゴリンしてて耳に気持ちいい。

そうこうしてたらこんなものを見つけた。


↑ 以下3バージョン全部聴いてみると確かにこの青山ミチバージョンが一番いい。


↑ うーん、まさにGSの頃の音の作りですな。


↑ うまいことやるなあ、と思ってたが聴いたことがあるなという程度でなんという曲か元々誰の曲かも思い出せんかった。

なんとこの曲、この人が最初に歌っていたのか。しかも万引き(?!)やら覚せい剤所持なんかで不祥事が続き、リリース直前で販売中止が決まったとか。それだけでなくWikiには”芸能界から追放状態”とある。その後、ビレッジ・シンガーズ、島谷ひとみなどが歌い継いでヒットしてるのを見るとこれが出てれば結構ヒットしてたんじゃないかと思うところであります。

その後も青山ミチさん、結構荒れた生活をしてたんじゃないかと思う記述もある。現在64歳でしょうし、まだご存命でしょうから今のうちに再評価の波が来ればいいなあと思いながら書いております。。

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