南宁、そして東南アジアへ

さて、そんなこんなでそろそろベトナムへと向かいますか、、、

と腰を上げ、長距離バスにて桂林〜南宁へと乗り継ぎそこで一泊。

次の日も休まず移動。

まず南宁から凭祥という街へバスで移動。そこからはハノイまで電車に乗ってもいけるし、バイタク、トゥクトゥクで国境まで行って、歩いて国境を越えることもできるはずなのでこの経路に決定。さて、バスは凭祥に近づいて来たところで気づいたことが、、、

「街の風景が中国やないでこりゃ」

今までの中国の風景とは代わり、年代物の様式の建物がかなり多い。そう、ベトナムで見た街の風景と同じ。フランス統治時代に作られた建物なんでしょう。思えば、ここから既にベトナムが始まっておりました。今まで落ち着いて中国を旅行してこれましたが、ここから一変。

バスを降りるとバスターミナルに客引き。

「ベトナム?ハノイ?ボーダー?」

わかったわかった。今日はここに一泊するかもしれんし、大体、電車も出てるかもしれん、いろいろ考えたいのでどっかでコーヒーでも飲みながらゆっくりしよう、、と考えていましたが、この客引き、どこまでも着いてくる。インターネットカフェに入ってあきらめさせようとしたらずーっと後ろにたって言葉もわからないくせに何を調べてるのか興味津々。

とりあえずメールチェックして、調べ物して、ネットカフェから出たら、

「ベトナム?ハノイ?ボーダー?」

わかった、わかったからちょっと一人にしてくれ、、、。全然落ち着けん。そして旅行者とわかれば他の男たちも

「チェンジマネー?チャイナユアン?ベトナムドン?」

無視して歩いても声かけてきた奴が全員くっついてくるぜ、、、。

「ベトナム?ハノイ?ボーダー?」
「チェンジマネー?チャイナユアン?ベトナムドン?」
「ベトナム?ハノイ?ボーダー?」
「チェンジマネー?チャイナユアン?ベトナムドン?」
「ベトナム?ハノイ?ボーダー?」
「チェンジマネー?チャイナユアン?ベトナムドン?」
「ベトナム?ハノイ?ボーダー?」
「チェンジマネー?チャイナユアン?ベトナムドン?」

うおーーーー!!!うっとおしい!!誰かこいつらをなんとかしてくれ!!明らかに今までの中国での客引きと性質が違う。

べ、ベトナム、、、、。

結局のところワシが答えを出すまでの一時間半、こいつらワシの後をずっと追いかけて来てました。後から聞いたんですが凭祥という街は南宁とハノイの
ちょうど間で、南宁ーハノイ間は直通電車が走っているため、ここの駅を使う人が少なく、結構寂れた街になっていたそうで、それでこいつらはこれだけ暇やったんですな。

で、結果、負けました。

「わかった、行く、行くから、、、」

トゥクトゥクで40分。国境の友誼関まで。20$!なんちゅう額だ。今考えても払いすぎだと思うが払ってしまった。あと5$程度両替して初めての歩いての国境越え。中国のイミグレ、ベトナムのイミグレ、どちらも掘っ立て小屋。簡単に素通りすることができます。でもできるからと言ってそれをやってしまうとベトナムでとっ捕まるのでちゃんと手続きして、、、。ベトナムのイミグレを抜けるとまた森の中に道が一本だけ、、、。

「ヘイ!ヘイ!ミスター!ハノイ?ランソン?タクシータクシー!」
「タクシー?高いんちゃうの?」
「ハノイ?タクシー!」
「いや、高いから他のに、、、」
「タクシー、タクシー、トゥ ハッノーイ!」
「お前人の話聞いてんのか?他のにするって」
「ベリィチープ、タクシー」
「ああ、うっとおしい、、、、」

結局、タクシーでランソンへ。

そしてランソンでも安い定期便バスを発見することができず乗り合いのミニバスに乗ることに。もう凭祥からずっとこいつらのペースに乗せられっぱなし。でもとにかくハノイまでの最後の経路を確保したので疲れるのもここまでやろうと落ち着こうとしたんだが、ミニバス(とはいってもただのハイエースに座席を継ぎ足して12人乗りにしたもの)にどんどん人が乗ってくる。どんどん荷物が載せられる。

「久しぶりに思い出した、、、これがベトナムのバスだ、、、」

東南アジアのバスは、客が身動きできるだけの隙間があれば荷物か人を乗せる。身動きできないほどぱんぱんにすし詰め、それが定員なんであります。

「やばい、中国でもう一泊すりゃ良かった、、」

と言っても後の祭り。

そしてミニバスはこれまた中国の時とは比べものにならないスピードでランソン、ハノイ間160キロをぶっ飛ばして行ったのでありました。