David Byrne & Brian Eno “Everything that happens will happen today” 2011年03月30日


↑ Strange Overtone。上記アルバムからのカット。いい曲。歌詞の世界も好き。

David Byrne & Brian Eno “Everything that happens will happen today”を買った。2008年に発表されたアルバム。オンラインでの販売形式になっているが、AmazonMP3iTunesに依存せずWebサイトでの販売になっていて、決済は直接クレジットカードかPaypalを使う。アルバムフルでのダウンロードは8.99$。金額的にも気軽なので買った。今年に入ってからMP3のWebからのダウンロードは2回目。前回Trent ReznorとAtticus Ross制作のSocial NetworkのサントラをDLした。これもアルバムフルで5$。これぐらいの金額のアルバムだとかなり気軽に購入できる。財布のひもが緩まる。実質BitTorrentを使えばフリーでDLできてしまうところだが、これぐらいの金額でオフィシャルの音質で高解像度のジャケットのピクチャーもついて(英語でもいいからライナーノーツがつくとさらによい)ということならこちらを利用する。昔iPodを購入してiTunesのMusic Storeを見たときにすごいなと思ったもんだが使っていくうちにいろいろ問題が。まず国ごとにStoreが分かれていてUSAで買えるものが日本で買えなかったりで歯がゆい思いをするし、やっぱりいかんせんまだアルバムフルでDLしようとすると高い。これだけインターネットでコンテンツが手軽に手に入る時代なんだからCDの頃の値付けを基準にしてても買う気が起こらない。CDと比べてどれだけ安くなってるかよりもフリーのものから比べてどれだけの付加価値でこの値段なのか、という考え方に移行しないともう売れないよ。少なくとも僕の感覚ではそうなってしまっている。ただ、Social Networkのほうは映画がこれだけ大ヒットしたからいいが、”Everything that happens will happen today”の場合は大手のレコード会社を通さずやっているためプロモーションが大変だと思う。ただ、個人的にはこういう小規模のレーベルやバンド主体の流通が広まっていくこと自体は賛成で、今のガチガチの堅苦しい音楽配信の市場が活性化してさらにいい音楽がホントの意味でインターネットという媒体を有効利用できれば必ず今の音楽業界の不況は好転すると信じているのであります。どんな時代になったって人間のすぐそばにはいつも音楽があり、今はただ、新しい媒体、世の中の仕組みに業界が対応しきれていないでお金のめぐりが悪くなってしまっているだけなのだと思う。この血液の循環(お金ね)が正常に回りだすと、以前レコード、CDで音楽を楽しんでいた時代をはるかに超える音楽の楽しみ方が出てくるはず。残念なのはAppleがiPodに力を入れなくなったこと。iPodをメインにプロダクトを作っていたときはインターネット音楽配信に関するイノベーションに力を入れていたがiPhoneが出てきて以降明らかにトーンダウンしている。現状を見てるとまだまだイノベーションが必要な状態と思うのにね。。。

と、書きながらも僕の頭の中にも具体的な施策は浮かんでこない。ただ、小規模でデジタルデータで音楽配信をやっている関係者のためにオンライン販売を対象にしたBillboardのようなチャートサイトが必要だとは思う。そういうのがないと中々小規模なバンドでは話題にあがらないから。。。

全然、曲の書いてないですが、なんかちょっとゆるいがDavid Byrne一人でTalking Headsやってみましたみたいな感じに仕上がってて、しかも多分加齢のための緩さが他のアーティストとは違ってうまく働いてる気がしますな。年取ってぼっさりしてるおっさんアーティストが多い中ええもの作ってるなという感想ですわ。このお二人は信用できますな。