望遠圧縮効果が見事な映像 2014年05月23日

Nikon Lens Collection
“Nikon Lens Collection” photo by Phil Holker

最近連日カメラネタを投下しておりますが、カメラやレンズの特性を勉強してると、当然ながらyoutuberが一眼レフを動画撮影に使っているように動画や映画に関してもレンズを介して収められているわけだから、そのテクニックは動画、映画になるともっと動きをもって体感できる。

そして僕が中学生の頃から大好きな5本の指にも入る日本映画、「逆噴射家族」。これに非常に印象に残るシーンがある。

こちらの51秒から1分3秒ぐらいまでのシーン、小林克也演じる”お父さん”が思いつめ過ぎてググっと向こうの方へ逝ってしまう瞬間を遠近を非常に気持ち悪く使って窓の外の景色が迫ってくるような逼迫感のある映像を演出していた。「これ、どうやって撮ってるんだろう??」とずっと子供の時から思っていたが、なんとなく氷解。

多分これ、超望遠レンズで最初一番広角から撮り始め、カメラはレールで後ろに後ろに引きながら、小林克也の姿が画面内で同じサイズに映るように後ろへの移動とともにズームしていって、そのズーム効果に合わせてどんどん周りの景色が圧縮されて気持ち悪い映像となるのだろう。

ちょうどデイリーポータルで望遠の圧縮効果の解説をわかりやすくしてくれております。

@nifty:デイリーポータルZ:望遠レンズで電柱を撮るとすごい
↑ 非常に簡潔にわかりやすく書いてくれてるんですが、その後の電柱の写真のほうは正直あまり読む必要もないのかも。。。

ちょうどアヒルの乗り物の写真の2枚めの状態から1枚めの状態にムービーで移動しながら撮っているようなもんなんでしょう。こういうのって映画の撮影テクニックでは別に珍しくともなんともないものなのかもしれませんが、初めて知る僕にとっては目から鱗。大学の時に映画撮るサークルに居たにもかかわらずこういうことを全然知らない。いやー、それでも改めてカメラって結構面白いですな。

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