オフィスビルで迷って。。 2013年04月30日

Welcome to the Jungle

今週、日本人の同僚と話をしていて気づいたこと。

仕事で初めてオフィスを訪問するお客さんがあったとする。目的のオフィスビルに到着して、Gフロアのエレベーター前に到着して

「あれ?お客さんのオフィスって何階だっけ?」

ってな事はよくあることで、単純にカバンから名刺をひっぱり出せば済む話なんだけど、片手にカバン、片手に会社紹介の資料なんかを持っててちょっとゴソゴソと資料引っ張りだすのが面倒な時もままあります。

そういう時に、そこらを掃除してるおばちゃんや通りかかった警備員に「*ABC*って会社何階?」と聞くんだが、これがちゃんと合っていた試しがない。

うーんと唸って他の従業員と話し合ったりして「それは**階」と教えてくれるんだが、ほぼ100%に近く間違っているんだわ。そして結局一階まで戻って受付でたずねたり、名刺引っ張り出して確認したりという手順になる。

なんでここまでちゃんと答えられる人が居ないんだろうねと言う話をしてたが、結局仕事が完全に機能割りでその人に割り当てられてる仕事は掃除のみという事で雇用主も雇用される側もそもそもそれ以上を求めていないし、給料もそこを盛り込んで安い。日本みたいに一従業員が会社全体の協調を意識して自律的に稼働する要件が社会一般として求められていないということなんでしょう。

それで社会全体が不便じゃないのかという質問もあるだろうけど最終的に現状の労働スタイルで落ち着いているということは雇用する側も安い方がいい、消費者側も高いよりも多少不便なサービスで安い方がいい、という結論で市場の選択の結果最終的に現状に落ち着いて居るんだろう。会社全体や機能単位での従業員をまとめて協調をコントロールするのはマネージャの仕事と、改めてこういう社会だとマネージャという立場の重要性がよくわかる。

日本のサービスに慣れた人間で日本に近いレベルのサービスを求めるならもう少し自律的に動ける従業員を採用しているお店や会社に行かないと行けないからもう少し出費は免れないだろうし(ただ上記のような顧客のオフィスの入居するビルのサービスがどうのこうのという時はどうしようもないが)、コストと機能のバランスで個人個人なりの最適解を探すことになりますな。

ま、これは別に日本人だからどうのこうのということではなく、自分にあったサービスを自分にあったコストで探すとことだからタイの社会の中でタイ人も無意識にやっていることでしょうな。

あともうひとつ、どうも個人的に感じるのは人に尋ねられた時に物事を正確に答えることを優先事項とするか、まず物事の正確さは置いておいて相手に何か声をかけてあげる、コミュニケーションを発生させることを第一と考えるか、というようなところが関係してるんじゃないだろうか?

だから、とりあえず答える。事の確かさは言い方悪いが二の次。「誰も確かな事は分からないからあまり信用されても困るけどとりあえずあなたに協力しますよ」という意識じゃないかなー。

こういう事を営業同行するたびに考えるタイの生活。最近はもらった名刺は大概スマートフォンのカメラで写真撮ってEvernoteに放り込んでるから検索してすぐに名刺出てくるので、段々こういう会話も少なくはなってきています。。