萩・井上のしそわかめと地方名産、土産もん商売に思いを馳せる 2013年09月10日

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日本帰国時に大学の友人からお土産を貰った。

萩・いのうえのしそわかめ。昨日やっと封を開けることができた。思ったよりしその香りは軽く、わかめが香り、実に日本的な味わい。ふりかけみたいなもんで、タイ米にふりかけて食ってるんだが、別に日本米でなくとも十分うまい。当然だけどタイで食うわかめより数倍、日本の飯を思い出す日本味。たまらんなあ。。

京都の出町ふたばの豆餅、井筒の八つ橋に続き、日本の地方のおみやげリストに入ることになるええ具合のおかずです。

最近はおみやげものというものに多少は気を使うようになってきた。値段そこそこで見栄えのしっかりした、味もいいおみやげもの。自分で消費するものではないのでその値段と品質のバランスの保ち方を考えるのが楽しい。

当然ながらちゃんとイケてるものを買ってきた時には社内の同僚たちの反応が違っていて、事務の女の子などに受けると様々な書類の処理とかがいつもよりもスムーズに運んだりするかもしれない。

でもおみやげものというもの自体は結構適当なもんで、最初「お伊勢さん」の魚料理の話なんかを聞いた時に、ああ、日本でもこんな感覚があったんだなとおもった。伊勢の旅館では昔からお伊勢さん参りで観光客が押し寄せていたらしいが、旅館の朝食で焼き魚を出すのに一匹一匹焼いているのでは間に合わないので最初に魚を大鍋で煮て火を通し、その後に皮目だけ火を入れて焦げ目をつけるなんて手法をとったようです。こういうのを聞くと今の日本ではあまり聞こえてこないけど、手抜きの感覚が昔の日本にもあったんだなあと思う。そもそも観光業って、基本的によそ者相手の商売で、その土地のルールやら、モノの相場とかを知らないし、一度来て帰って行ったら今度は当分訪れることもないから、かなり適当な仕事をしててもごまかせるのであります。

料理にしたって、地元の人間に見向きもされないようなものが逆に外国人や、他県の人間に受けて、原価もわからない外国人は「これは高級品だ」と高値でうられることもしばしば。まあ、旅の思い出なんて人それぞれ何だから、楽しけりゃそれでいいのだが裏の実情なんてのはそんなもんだと勝手に考えている。

バンコクのカオサンなどで一見チンピラ風のタイ人の若い奴と見成りがしっかりしたやつが同じテーブルで一緒に飲んでいるなんて光景も、収入層の異なる階層をまたいで交流しないタイ人同士では接点が全くないんだが、こういう地元の暗黙のルールをしらないよそ者に集って自分では絶対頼めないような酒を飲ましてもらったり、ビジネスパートナーなんて言い出して、うまいこと自分が何年経っても用意しきれないほどの資金を貸してもらったりする。だいたい、そういうのってうまくいかないもんだが。。

だから個人的にはおみやげ物屋なんてものはかなり適当な商売だと思っているのですが、このしそわかめはうまかったですよ、ということを言いたいのです。

保存料や化学調味料を使ってなければもっといいんだが、そこは価格や日持ちの問題が絡んでくるので一概にこれがいい、とは言い切れないとこがあるのでいいとします。

ご飯にしそわかめ、タイに居てても日本の香り。幸せじゃ。

京都の定番おみやげ 八つ橋 2013年08月31日

Yatsuhashi Shop
“Yatsuhashi Shop” photo by jpellgen

京都の定番中の定番のおみやげ、八つ橋。

今の今までまったく個人的に興味もなかったが、久しぶりに京都に来た手前、タイに戻って会社の同僚達へのおみやげを何にするかいろいろ考えていたが、定番で王道を貫くのもいいかと思って八つ橋を買ってみた。八つ橋って餅の皮で餡を包んだあのよく見る形状のものだけかと思ってたら実は他にもあったのね。

八ツ橋 – Wikipedia

堅焼き八ツ橋
これが本来の八ツ橋の姿?そもそもはニッキ(シナモン)入り米粉の堅焼き煎餅やったのか。こういう形状の八ツ橋の存在自体つい先日まで知らなかった。京都の大学に5年通ったが初めて知る事実。身近にいくらでもあるものに対してはほとんど興味もわかないといういい実例だ。

生八ツ橋
これお菓子かい?と思ってしまう佇まい。ただのお餅を作る前の皮じゃないか。上の堅焼き八ツ橋を作る前の記事を蒸した状態のをそのまま売りだしたものらしい。ただ、工程が少ないのが影響してか非常にお安い。味も実際食べてみるとシンプルにニッキが香り、おいしい。

餡入り生八ツ橋
上の生八ツ橋にアンコを挟んでお菓子にしたもの。これが個人的には八ツ橋の絵だった。でも生八ツ橋も餡入り生八ツ橋も1960年台に始めて販売され始めた新参者みたいで、堅焼き八ツ橋は1700年前後から親しまれてるらしい。

うーん、ニッキなんて単語、小さい頃に駄菓子屋で親に「ニッキって何?」って聞いて依頼使ったことなかったかもしれない。ちなみにうちの親父に堅焼き八ツ橋を「食べる?」と言って差し出したら、微妙な顔をして「いやー、要らんわ」と言った。「なんで?おいしいのに。。」と言ってたら、実は親父の子供の頃(京都伏見在住)はホントにありふれてて、しかもニッキの香りが強すぎてどっしりしていてあまりうまくもなかったらしい。久しぶりに食べてみて「ああ、だいぶ味が変わってる。ニッキの香りもだいぶ軽うなったなあ。うん、これなら食える。。。けど、別に好んでは要らんなあ」とのこと。ホントの京都人には嬉しくもなんともない味なのかも。

しかし、八ツ橋は京都の京極を歩いているとよくわかるけど、いろんなお店で同じようなものをいっぱい売っててどこのお店で買えばいいのかまったくわからない。一応ネットで見てみたけど八ツ橋の本家、というのもよくわからない。聖護院八ツ橋総本店が本家っぽいけど、八ツ橋が世に出てきた時代に聖護院の参道にお店があったというけれどオリジナルなのかどうなのか?うちの親父は本家は「井筒」じゃないの?とか言ってたし。まあ、タイでもそうだけど、観光地、おみやげ屋というのは基本的によそもんの客相手だからその土地の事情もまったくわからないので、嘘であれ、誇張であれ、言ったもん勝ちでかなりインチキ臭い商売の塊だと思っている。そういうふうにこの界隈のおみやげ屋が「うちが本家!」「いや、うちが先でした!」みたいな言い合いになって最後の結論としてうやむやのままにされてるのかも。。。まあ別にお菓子がうまけりゃあそれでいいのか。

八つ橋食べ比べ|京都観光の事なら「ざ・京都」・観光情報、タウン情報が満載

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ねじれ解消餅 晋ちゃんの野望 2013年08月26日

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日本帰国に際して久しぶりに大学の時の友人達と会合。山口県在住の友人から頂きました微妙にコメントしづらいパッケージのおみやげ。本人みずから「バッド・テイストなおみやげですよ」とのことで。あー、地方の駅前のおみやげ屋で埃被ってそうな。。と思ってたら意外と人気があるみたいでネットを検索するといろいろ出てくる。

もうひとつおみやげとしてもらった「萩・井上のしそわかめ」はタイ人の彼女に食べさせてみたく、タイに持ち帰ろうと思ったが(ただ、このへん微妙に感覚的に難しく、日本の日本人向けの高品質高価格な食材が外国人に受けるかというとほとんどそういうことがなく、「味が薄い」だの「臭い」だの言われたりすることが多く、「これが日本の味なの?凄いおいしい!」なんて言葉を期待していると気落ちすることがほとんどである。そういう高級品よりもポッキーや吉野家や松屋のほうが喜ばれたりするから知恵を振り絞っておみやげを考える気力を思い切りそぎ落としてくれる)、この「ねじれ解消餅」は実家の家族と食うことに。

パッケージの妙味とともにお菓子の味もどうなのかな?と思ってたらこれまた意外!うまいわ、これ。挽いた黒ごまを外側にいっぱいまぶしたお餅で中の餡は小豆。中身10個中、5個はストレート、5個はねじれているというどうでもいい作りは当然味には全然関係なくおいしい。逆によもぎ大福とかどら焼きとか日本のお菓子とゴマ大好きなうちの彼女にこれ持って帰ってやったらよかったかな???と思った。もし空港で売ってたりしたら買って帰ってやろうっと。

いやあ、山口県からのベストチョイス。ありがたく頂きました。ありがとうございます。