また今年のSynthwaveな一枚 Roosevelt 2016年08月14日

こちらの記事のHype Machineで見つけたRooseveltといSynthpop/Synthwaveな一曲。

Synthwave系って上に貼ったFeverみたいな曲のワゴンセール状態ではあるんだけど、それでもやっぱりこういうシンセの音色や80sなキラキラした曲展開が好きな人間にはたまらんですな。

僕、もともとHR/HMから出発して、大学時代はサイケやプログレやら聞いてたが周りからのススメなどもあってGarage、ハウス、エレクトロなんかをその後に聴きだして気がついたらギターの音よりもずっと今はシンセの音のほうが好きになっております。


Roosevelt (musician) – Wikipedia, the free encyclopedia

Roosevelt

で、このRooseveltというユニットはドイツ人のMarius Lauberというサウンドプロデューサーのプロジェクトらしい。ずっと前からEPはリリースしてたみたいですが、今年の8月19日に1stのフルアルバムをリリースするらしく、それがHype Machineとかで結構ウケてるらしい。

このアルバムから先行でリリースされてるトラックはどれも粒ぞろいでヘッドホンで大音量で聞いてると「あー」とヨダレが垂れてくる気持ちよさ。だいたいどの曲も後半にうまい抜きを作ってくれてます。

目下、今月の楽しみの一枚はこのアルバムで久しぶりに8月19日のこのアルバムのフルリリース楽しみにしております。アルバムリリースを待つ感覚ってのも年にそんなに回数はないですな。(前回はDavid BowieのBlack Starbucks をiTunesでプレオーダーして楽しみに聞いていた矢先にお亡くなりのニュースが入ったんでした。。。)

8月19日にiTunes Storeでも販売するでしょうし、Google Playでも買える、SpotifyやApple MusicみたいなSubscriptionの音楽サービスでも聞けるようです。自分的にはiTunesですな。

Turbulence / Miami Nights 1984 2016年07月26日

先に書きましたSynthwave、Dreampop、ChillwaveあたりのムーブメントをいろいろBandcampから後追いですが掘り返してたりするのですが、このMiami Nights 1984がすごい。

バンド名(ユニット名?)もすごいが、アルバムタイトルからしてタービュランス、曲名も「クラッチ」!!「オーシャン・ドライブ」「ゲッタウェイ」「ニュー・トゥモロウ」「ハイ・ビームス」などなど。

ジャケも素晴らしく、さらにはYouTubeにあがってるオリジナルだかファンメイドだかわからないPVがこれまた素晴らしい。

ジャケにも載ってるRosso CorsaってのがMN84が属してるレーベルみたいでその名義でYouTubeにPVがいくつか上がってるが、どれもこれも完全に版権無視の80sのアメリカ映画の単純なコラージュ。そして他のファンメイドのPVもゴルゴ13やらいかにもな絵面ばかりで私含め、アラフォー世代はウキウキしまくりではないでしょうか。

というわけでPVは絶対販売は出来ない代物ですが音源に関しては一Bandcampからストリーミングであればフルで全曲聞くことができます。mp3などのデジタルアルバムを購入するには10USDらしいです。

クール井上―いましろたかし傑作短編集 2016年07月22日

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大学生の頃に友人にいましろたかしの作品を教えてもらってから、熱心なファンではないけれど、それなりにずっとこの人のマンガを読んでます。Wikiにあるとおりな、「初期は自意識過剰な若者の空回りを、近年は脱力した30代から40代の男性が主人公の漫画を主に描く。」、そんな感じなんです。ただ、最近のマンガは50代ぐらいの男性の行き詰まり感が行間にかなり描かれるようになってきていてご本人の加齢とともにその心象を映し出してるのではないかと思っております。

80年代のハーツアンドマインズ、この時作者も多分20代、描かれる作品中の人物たちも主に20代ぐらいの青年期。90年代の後期の釣れんボーイ、これ40代男のハーツアンドマインズで、マンガの主人公はマンガ家の暇城先生で基本的にご自身であろう。この頃はだいぶお気楽で脱力、というキーワードが似合う感じではありますが、2000年代の傑作短編集(以前は「クール井上」というタイトルで販売されてた)、この辺が50代かな。

作者の加齢とともに先々への不安みたいなものが、煮凍りのように煮詰まっていく感じが如実に感じ取れますな。クール井上も10年ぐらい前に紙の本で買って読んでいたが当初はジメッとした抜け切れない空気感が読んでて辛く、あまり好きではなかったが最近Amazon見たらkindleでも出てたんで再度読んでみたらそうでもなかった。この辺は自分の年齢が向こうに近づいていってるからか??

最近のいましろ先生の作品は「原発幻魔大戦」など珍しく社会問題などをテーマに書かれてますがそれでも自分のこと50%、社会問題20%、残りの30%は読後でも「うーんなんだったんだろ?」と首をかしげるような内容で相変わらずと言えば相変わらずなんですが、個人的に社会問題を取り扱うものは歌であれ、マンガであれ、全然気持ちが入っていかないのであまり好きな作品ではありません。。現在コミックビームで連載されてる「新・釣れんボーイ」のほうがトコトコしててずっと好き。

ちなみに新世紀トコトコ節なんて短編も収録されてます。

いましろたかし傑作短編集<いましろたかし傑作短編集> (ビームコミックス)” style=”border: none;” /></a></div>
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武田鉄矢がカンフーアクションをやる、冗談みたいな設定が映画化された刑事物語 2016年05月21日

アマゾンのプライムビデオで懐かしいものを見ました。なんと武田鉄矢主演の刑事物語。

武田鉄矢演じる片山という中年刑事がイマイチ世渡りが下手で勤務先の警察署で不手際があるといの一番に責任被らされて飛ばされるような人間性で、全くものごとをロジックでとらえられず、感情だけで生きてるような人であり、これまたなかなか見てても感情移入しにくい映画となっておりました。

とにかく話の中で景気のいい話がなく全体的に薄暗い映像とストーリー。

映画の中では今でいうソープランドを、皆が「トルコ」と連呼しており昭和57年の当時でもトルコって呼んでたんだっけ??と微妙な時代感の相違が。

1982年作というから昭和57年で時代的にはプラザ合意の3年前、バブル前夜の日本で明るい話が多かったろうに、とかくこの作品では戦後日本のひきづっていた日本の湿っぽさ全開であります。

とはいえ、この武田鉄矢の刑事物語はこの後シリーズ化され、最終的に5作も作られるようになった記念すべき第一作ということになるから、こんなジメッとしたストーリーでも結構売れてたんだろう。映画の興行成績はわからないが、子供の頃の記憶では金曜ロードショーだったかで結構な頻度でテレビ放送されていたように思う。

確かに武田鉄矢が蟷螂拳なる武術の使い手で、悪人をバッタバッタとなぎ倒していく、なんてシナリオはギャグでしかあり得ないでしょうから、公開当時はショッキングで話題になって売れてたんじゃないのかな。

アマゾンのレビューなどを見てると「武田鉄矢演じる片山の男の優しさを描く」と書かれていて、全く共感を持てずに見ていた自分は「世の中一般ではこれを優しさというのか??」と愕然とした。

古くさい共同トイレのアパートや、地方都市のごくごく一般的な商店街の一角などデコレーションされてない、あの時の日本の足元風景が満載。こういう生々しい庶民の生活の場を映し込んだ映像は低予算で制作をおこなっていた日活ロマンポルノを除いてそんなに多くはないような気がします。

80年代にはそれなりに話題になっていたこの作品群も90年代以降は誰も語る者がいなくなっており、微妙ではあるがそのうちに再評価の波が来るような気がするでもなく、しないでもない作品です。

2作目以降も観てみたい気がしますが、まー今んとこ金払ってまでは観る気がしない感じの一作でございました。

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↑ 何気にYouTubeに全編まるごと上がってるので見れてしまったりするが、こういう記事を書いたらやっぱりAmazonリンクは張らないとなんか片手落ちに感じますな。

昭和の香りのするiPhoneのVHS Camcorderアプリ 2016年04月23日


↑ ちょっとテスト的に回してみましたが、まさに昔のハンディビデオカメラ。

iPhoneのカメラの写真をオールドレンズ(ZeissのRFマウントレンズとかM42の昔のレンズとか)で撮った風に仕上げてくれるようなフィルタがないかな?と思ってiPhoneのAppStoreをいろいろ見てたら、別のものですが、こんなオールドなフィルタを見つけた。

VHS Camcorder on the App Store

iPhoneで撮った動画を80年代風なVHSビデオ映像にしてくれるフィルタアプリ。基本的には画像を劣化させるだけなので技術的にはそんなに難しくないとは思いますがアプリのアイコンからSplashScreen、そして実際に出来上がってくる動画の画質を見てるとなかなかのGJであります。

IMG_0365
↑ アプリアイコン

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↑ アプリ操作画面

FullSizeRender
↑ アプリ起動時に最初に表示されるSplash Screen。

すべての要素でイメージが統一されていてコンセプト明確、動画の質感もいいじゃないですか。高校生の頃大阪スポーツの三行広告から探した裏ビデオ業者で買った裏ビデオを思い出しました。色は褪せて、ダビングに次ぐダビングで画像は歪み、ノイズがじりじり走るのが僕ら昭和50年生まれの標準画質。

よくよく考えれば裏ビデオは特に酷かったけど、Bon Jovi 東京ドーム公演のTV放送を録画したテープとか、MTVで流れてたPVを編集しまくった多重ダビングテープとか、3倍モードで何回も上書きで録画した金曜ロードショー、日曜洋画劇場の映像とか、こんなんだったなあ。

ついでに言うとリングの貞子のビデオテープもこんな画質だったっけ?

昭和50年ぐらい〜昭和の終わり生まれがギリギリVHSビデオ画質にいろいろとトラウマやコンプレックスを持ってる世代じゃないでしょうか。そういう世代の同士にこのアプリを。