買収現場から見たファンド・ビジネス 2012年04月12日

柄にもなくこんな本を読んでたりする。また今年から株を初めてできるだけ金融関連の勉強もしておかないとと思って買った本。タニヤの古本屋で確か50THBだったかな?公道を走るなら最低限交通標識などの知識は仕入れてから車に乗らないとすぐに事故ってしまうであろうという考えは株やら金融商品を買う時と一緒だろうと思って今年から金融関連のルールやら事例を一生懸命勉強してるのであります。ま、株は数年前からやったりやらなかったりなんだが、ちゃんと勉強し始めたのは今年から。

で読んでみたのだが、これが以外と面白い本で、1989年、1990年のバブル崩壊から1995年以降の金融ビッグバンを経て日本でバタバタと金融機関が経営破綻して行く中での日本の再生ファンド、外資再生ファンドの活躍ぶりが描かれている。Amazonの書評には「ぜんぜん現場の目じゃないやん!」みたいな事が書かれている通り、全然現場レベルの事は書かれていない。しかしもう少し上流の原理的な部分が明確に筋道立てて書いてあるので金融に詳しくなくてもかなり面白く読めます。

監査法人ってのはどんなもの?って話に始まり、経営破綻した企業の再生のプロセスがこんこんと書かれていて、2001年から仕事で東京に行くようになったが、その時に虎ノ門あたりで「東京スター銀行」という鮮やかな看板を見て「なんやこれ?」って思ってたこともあった。そんときは金融の話なんてまったく興味もなかった。そして村上ファンドやらライブドア事件などの報道があったが、そのからくり自体はまったくブラックボックスのままで「どういう理屈かわからんけど、こんなんでホントに金儲かるの?悪い事してんと儲からんやろうなあ」としか思えなかったことがやっと今になって少しずつ少しずつ氷解していくのが楽しい。

そういえば、2006年に会社辞めて海外旅行に出るまでチョコチョコとデイトレードみたいなことをしてた際に、ライブドア事件が起こった。別にライブドアの株は買ってなかったのでなんてことはなかったが、ライブドアの株は1株から買えて、しかも下落を繰り返していたので2006年を象徴するような事件の記念にと1株だけ買った覚えがある。確か200円台か300円台だった。そしてその後ライブドア株は上場廃止。もう簡単に売り買いができない株になり、その後、海外旅行に出てタイに居着いてしまったのでほとんど忘れてしまっていた。ところが2011年の正月に来タイしたうちの母親が「あんたが記念に買ったというライブドアの株の配当が来てたよ、言うても大した事ない額やったからもう使ってしもた」と言っていた。へえ、配当が付くのかと思っていたが所詮元金200円、300円なので数パーセントの配当がついたところで、証券会社や銀行の手数料も払えない額と思い込んでたら、なんと1株(ライブドア株は上場廃止後100株を1株に株式併合している)6,500円!しかし、株式併合があったのに配当が出ているということは買ったのは1株だけではなかったかな?ちょっと記憶が曖昧。それでもこの時期に配当が出ているとは思わなかった。上場廃止時には94円ぐらいの値段だったそうなので、100株=9400円、6500円となれば60%以上。その後の配当も含めれば上場廃止時の価格なら元本分は取り返せたようです。しかし、何が起こるかわからんもんだ。。。そして今ライブドアはNHNという韓国企業に吸収合併。

こういう話も得したのか損したのか、中途半端な知識ではわかりにくいのでやっぱ勉強したほうがいいんでしょうな。

vs元ライブドア取締役・熊谷史人氏(1) オリンパス事件と上場維持について思うこと |藤沢数希の金融対談日記|ダイヤモンド・オンライン

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瀬谷 和正

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↑ 古本しか置いてないようです。1円て。