タイ人の耳は พี ピーと น้อง ノーンだけは反応しやすいように出来てるんだ 2014年02月01日

Bangkok - Citysights 04
“Bangkok – Citysights 04” photo by Pandiyan

タイ人の文化は基本的に年上の人を敬うように教育される文化であります。んで、年上の人を呼ぶときには基本”ピー”、年下の人を呼ぶときは”ノーン”と付けて呼んだりするのが通例。兄弟のことを”ピーノーン”と呼ぶ。

お店で店員を呼ぶとき、街中で知らない人に呼びかけるときなんかも基本”ピー”を使う。年上を呼ぶ言葉だけど、年上を敬う気持ちでってことでとりあえず他人への呼びかけに使うことが礼儀正しい、ということになっているみたい。

だからたまにタイに来たてで、あんまり事情をわからない20歳代ぐらいの兄ちゃんが、店員のおばちゃんに「ノーン、ノーン!」とか言って呼びつけてるのはホントは”ピー”を使う方がいいはずなんである。日本食屋やラーメン屋で働いているおばちゃんなんかは当然日本人相手の商売だからわかりきっていてほとんど気にしてないだろうけど。

んで、まあ僕らよく、タイ人の店員は客に全く気を使ってない、呼んでも全く聞こえてなくて全然注文取りに来てくれないなど、ぼやいたりする。

まあ、家族経営でちゃんと商売意識が給仕してる息子、娘にまで伝達されてるところならまだしも、雇われなら基本的にタクシーやバイタクと同じく、それほど職を得るのに敷居が高くないので基本的にやっつけである。ぱっぱと自分の仕事だけして給料もらって家帰ろうぐらいしか考えていない人間が多い。だから客のほうを気づかってちゃんと注視していたりはしない。客のほうが用事があるときは必死に呼ばないといけない。

たぶんそういう時は、”ピー”、”ノーン”で呼びかけると割りかしちゃんと反応してれる気がする。

日本人なら通常メシ屋で「あのー、ちょっとすんませーん」ってな感じで店員を呼ぶ。その感覚でタイのメシ屋で”コトォ〜 カ〜ップ!”って呼んでたって普段タイ人は謝る言葉で人を呼んだりしないのでその音の周波数ではメシ屋の店員のアンテナには引っかかんないんだろう。そこを”ピー!”と声がけすると、タイ人同士では通常そうやって人を呼ぶから、自分を呼んでるとは思っていなくともふり返ったり気付いてくれる可能性が高いんだな、と最近よく思うことがある。

日本人らしく(って僕だけかもしれんが)タイに来ても店で日式に「すんませーん」と叫ぶ客と、タイ人らしく”ピー”、”ノーン”で呼ばないとなかなか気付いてくれない店員って、お互いやっぱり言語や行動パターン、反応しやすい音なんかはそれぞれの文化にしっかり根付いてるんだなあと思う今日このごろです。

タイの田舎の市場の写真をいくつか 2014年01月24日

タイの田舎ネタも今回帰省分はこのネタで終了。タイの東北の街、ウボンラチャターニーから北西100kmに位置するヤソトンの市街地で撮影した写真数点です。

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↑ 人力サムロー。ヤソトンの中心地にある市場の前で駐車してました。

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市場で大量に売っているキンマのセット。上2枚がビンロウ、プルー(キンマの葉)、香りのある木(これはなんていうのか知らんなあ。。)、袋詰の石灰。

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タイのお菓子。色が毒々しい。ちなみに一番下のがまるで緑色の芋虫が袋詰にされているかのようなロートチョンというお菓子。最初見た時に「食い物でこの見た目は食欲無くすわ。。。」と100%拒否反応でしたが、今はおいしく頂きます。味というか食感というか、まあところてんみたいな感じかな。

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相変わらずのアジアの肉屋。肉どーん!モツどーん!おばはんどーん!てな感じでブロックで2,3kgまとめて買います。

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プラーソム。魚を酸っぱく漬けたもの。魚をもち米と塩で発行させる。馴れ寿司と一緒か。でもこちらのはタイの東北部。だから魚は淡水魚です。あ、鮒寿司も淡水魚か。

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タイのどこでも売っている味の素。大量に調味料を売っているお店で一番いい場所を押さえてました。

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乾燥唐辛子。ヘタなしの唐辛子が横でちゃんと売ってあるのになぜかヘタありの唐辛子を1kgも買って、その後自分が唐辛子のヘタ取りで泣かされました。そしてヘタ取り終了後がまんしてたオシッコでトイレに入った以降、その唐辛子触った手で触れたチンチンが2時間ほどずっとジンジン痛くて堪らなかったです。。。

以上でタイの田舎の市場写真を終わります。

自然の中に生きる 2014年01月23日

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彼女の田舎に行った際に、実家が持っている田んぼに行こうと言われて行ってみたら彼女のお父さんのお兄さん、彼女から見たら伯父さんがそのたんぼの小屋に住んでいた。

すでに90歳近いらしいが、掘っ建て小屋に近い下の写真の建物。

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ちなみに周りには田んぼしかない。

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さすがに電気も水道もない、ということはなく、電気は田んぼを隔てた向こう側の通りから頑張って引いてきたみたいだし、水道は地下水を汲み上げて煮沸して飲んでいるとのこと。下のアヒルの小屋なんかも全部手作りらしい。

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彼女の伯父さんはもともと軍人さんで、90近い年齢を考えると1920年ぐらいの生まれで第二次世界大戦の時には若さのどまんなかの20歳代。西欧列強からの支配を逃れていたタイだからタイの自国軍でのお勤めかと思いきやフランスのベースキャンプで働いていたそうな。「だからフランス語はペラペラなんだって」と彼女が言うので「フランス語は俺、わからんよー」と話していたが、実際に会ってみると開口一番、

「グッドモーニング!」

と言っていたらしい。英語も少々たしなんでおりますとのこと。それも年取ってるせいか、もごもごしたしゃべり方で当の僕自身は話しかけられているのにまったく聞き取れず「???」みたいな顔をしていた。

この伯父さん、90歳の割には非常に肌の色艶が綺麗で健康そう。軍人を辞めてからは坊さんになってずーっと寺に入っていたらしい。それを彼女のお姉さんが世話していて、手間がかかるから俗に戻ってきて近所で住んでいてくれないか、というお願いに応じて実家の近所に住んでいるらしい。よくよく聞くと毎朝一日分のメシは彼女の姉さんが朝イチで届けにくるらしい。

基本、田舎のメシ(特にイサーンの場合)、油の強いものもなく、野菜メインでバリバリの自然食が多く、一回の食事量も少ないので本来こういう食事と自然の中での生活を続けていれば健康で長生きできそうなものだが、いろいろと彼女の実家の周りで

「半年前には元気にしてた***さんがなくなった」
「帰省してもここ2,3回ぐらいは***さん見てなかったけど、実は死んでた」

みたいな話をとにかくよく聞く。それも大体40歳、50歳ぐらいの人を中心に。これは多分酒じゃないかな、と思っている。タイではビールやらメコンウィスキーやらいくつかの銘柄があるが、タイの田舎に行くと飲んでいるのはビールかラオカオという焼酎みたいな40度はあるハードリカー。これがまたきっつい味なんであります。大体この2つか、どぶろくのサートーというお酒。

田舎の集落(ムーバーンと言って大体寺を中心として住居が集まった地域)にひとつはある雑貨屋で大体数バーツでおちょこ一杯を量り売りで売ってたりするんだが、よれよれ、べろべろの薄汚いおっさんとかがひっきりなしに買いに来る。僕も最初彼女の実家に来た時は近所の酔っぱらいが物珍しさに寄ってきては「金くれー」とせがまれ、10バーツとか渡すとすぐさまラオカオを買いに行ってた。

彼女の実家でもよく見かけるし、彼女のお姉さんが嫁いだスリンの雑貨屋でもいつも酔っぱらいがいることを考えると田舎のほうのラオカオ愛好者(中毒患者とも言う)ってかなりの数のはず。このラオカオは絶対体に悪いはずだ。。。と自分では信じている。

90歳の彼女の伯父さんの年はいっても健康そうな顔を見ながらこういうことを考えると、やっぱ酒は飲まん、ということでそのまま続けててもいいのかなと思う今日このごろ。最近は僕も年いったのか好きなことも体調が優れないと続けられないんすよね。

また、自分も年取ってバンコクとかの都会で生活するのがしんどくなってきたらこういう田んぼや山のどまんなかに適当に小屋を作って生活するのもいいかもしれんなと思ったりしてます。こういう生活の中で農作業中に落雷で命を落とし、人になかなか発見されず、そのまま田んぼの土に戻っていく、なんて最後が幸せかなあ、、、なんて思ったりしております。

↑ こちらはメコンウィスキー。

ข้าวเหนียว カオニャオの仕込み風景 2014年01月22日

彼女の田舎に行くと毎日見る光景。

基本タイの東北地方であるイサーンでは主食はうるち米よりももち米を食うことのほうが多い。もち米のほうが炊いてから日持ちがするし、うるち米よりも安いらしいのでそういった理由から定着してるんでしょう。

バンコクのイサーン料理屋などに行ってもどこでももち米は置いてある。ただ、上の動画にあるようなもち米を蒸したあとの仕込みの作業はバンコクでは見かけたことがない。

まあ、みんな営業を始める前に下ごしらえでやってるから客の僕らは見かけることがないのかもしれないけど、もち米は本来蒸した後にこのようにザルの上でざっとほぐして過剰な水分を飛ばすようだ。確かにこうすればコメの表面上の水分がとんで手で握ったとき(もち米は普段手で掴んで食べる)指にベタベタついたりしない。たまに屋台のもち米でベタベタしてるものもあるが、こういう仕込みをサボっているのかなと思う。

この作業の後、竹で編んだお櫃の中に放り込んで保存します。

しかし、田舎で食うもち米がまた旨い。なんというか洗練された味とは程遠いが自然の雑味というか、滋養のある味というか。バンコクのイサーン料理屋で食うもち米は精製されすぎな感じで田舎の米のように雑味がないのであります。田舎へ行くと衛生観念がなさすぎて閉口することもありますが、バンコクでは味わえないワイルド番地なテイストを味わうことができるのでこれが結構楽しみでもあります。

ไก่ชน ガイチョン 闘鶏を眺める 2014年01月20日

彼女の実家に行った時に向こうのお父さんと近所の人たちが闘鶏やっていたのでその様子をちょっと動画に収めて見ました。

闘鶏は軍鶏という種類の気の荒い鶏を囲いの中で戦わせてそれを見て楽しんだり、賭けの対象にしたりして楽しむ男たちの趣味。彼女の実家に行ったら何匹も軍鶏を飼っていていつもその鶏の手入れをしていたりする。

あまり物質的でない田舎のほうではこういう動物や自然を利用した趣味がまだまだメインストリームで人気を保ってるんでしょう。タイには他にもベタという魚を戦わせる闘魚などがあります。こういうこと書いてると動物愛護の観点に傾いた人からいろいろ言われそうだけどそもそも人間ってやっぱり残酷な生き物だしね。すべて理屈に叶う行動ばかりできるわけじゃない。こういうのもあるんだよ、と。

戦わせはするが、飼い主の鶏に対する愛情もかなりのものです。毎日羽を拭いたり鶏の体に対するケアは欠かさないでやっておられます。

闘鶏用にラバーかウレタンかわからんけど、高さ1mほどの仕切りになるロールも売っている模様で、それを広げて輪にしたら即席闘鶏場の出来上がりでそれを取り囲んで「わーお!!」「うぉーう!」とか男の野太い声が響きます。

バンコクの都会だとほとんど見ることはないんですが、たまにバイクで信号待ちしてると前のバイクにニケツしてる兄ちゃんがこの軍鶏抱えてたりとかするので都会でも裏路地のどこかに闘鶏場があるのかもしれないですな。。。あまり真剣にそんなの探したりすることはないのですが。。。

闘鶏 – Wikipedia
kitombo.com | チェンマイ俳句歳時記 | 2004年4月5日
タイの闘鶏