やればできる 勝間和代 2013年04月05日

勝間和代の自己啓発本と言ったらいいのかなこれは?

まあ以前から勝間和代がいろいろウェブ関連で書かれていることを読むにつけ「どうでもいいや」という感想で、ほとんど気にしてなかったが、つい先日野暮用で昔使っていたiPhone4を再セットアップ、iTunesにバックアップされていた複数のアプリを復元した時にこの本もついでだと思って復元させた。んで、スタバで待ち時間中に何気なく読み始めたらとりあえず最期まで読んでしまった。。。


↑ こういう雰囲気のトークショーって嫌だ。。なんかツールの話ばっかでパッと見胡散臭く感じる。。。

んで、この「やればできる」も表紙に書かれているキーワードが「しなやか力」「したたか力」「へんか力」「とんがり力」って感じになってて、なんかOL好みな語感の設定で自分みたいな性格でよくこの本を読み始めたなあと思う。でも以前に「お金は銀行に預けるな」を読んだ時も話が非常に理路整然としてる様を見て単純にインチキ臭い自己啓発本を書いてる人という以上のモノは十分感じておりました。

んで、読み進めていくとこの本はすごい読み易く書いてあって、ガンガンページが進む。多分3時間ぐらいで全部読んだんじゃないかな。このへん、多分勝間和代が書いた本を編集側でリクエスト出してかなり20代OL向けに修正を行ってるんじゃないかなとも思う。全体通して書いてある内容は表紙やその他ウェブの情報から知り得るイメージからはかなり違って全部至極まっとうなことが書かれております。

しなやか力:自分の得意な、伸ばしていける長所を見つける力を身につけて
したたか力:自分の強みの部分だけを伸ばしていく
へんか力:ただし変化を恐れず、やりたくなかったこともあえて取り込んでみる
とんがり力:自分自身に頭ひとつ以上飛び抜けた商品価値を身につける

てな感じになるんですが、この「とんがり力」の章でこの力をつけた後にプラスアルファ、他の「とんがり力」を持つ人の力を掛けあわせた時の相乗効果と、こういう商品価値を持つ人達の経済圏の話が面白い。こういう頭ひとつ飛び抜けた商品価値を持つ人の周りにその価値をうまく使える人たちが集まってその人に仕事を発注、発注した人も大きく利益を手にして、発注を受ける人もさらに大きく社会的な評価を伸ばして、という流れでどんどんこの上昇気流に乗って行きましょうみたいなお話が書かれている。

そして思い出すのは勝間和代とひろゆきのテレビ番組だったかの中の口ゲンカ。勝間和代自身は先の動画のようなインテリ女史的なアイコンのイメージを求められてるところに乗っかってたけど、ひろゆきがそこを全く使わずに反論してきてケンカになったと。でもその後の勝間和代の対応も面白かった。再度、ホリエモンとひろゆきと対談してこの3者でどういう自分の立ち位置を持てるかちゃんと考えて結構面白い対談になってた。確かにこの辺の流れは「この人、結構面白いな」と思って見てたのを思い出した。

ということでちゃんと勝間和代の言ってることも行動と軸がぶれてないし、結構面白い。もうちょっと他の本も読んでみるか!と思わせてくれる本でありました。

やればできる
やればできる

posted with amazlet at 13.04.05
ダイヤモンド社 (2013-03-25)

グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ 2013年01月11日

Google 貼牌冰箱(Google Refrigerator)

年末にKindleで買ったGoogle本。著者はITジャーナリストのスティーブン・レヴィ Steven Levy。ニューズウィークやWIREDなんかで記事を書いているライターで1999年からGoogleを取材し、200本以上の関係者のインタビューなども行なってこの本が執筆されている。この本は2012年7月の発行なので内容も新しく、Googleの検索エンジンの誕生からGoogle+の登場の部分までが対象になっているのでほぼほぼ今までのGoogleの活動が網羅されていて、その内側を覗けるめちゃくちゃ興味深い内容。

思い返してみれば2000年代はインターネットはGoogle、コンピュータやH/W周りはAppleが主役の10年だったなあと。2000年代前半のGoogleの勢いの良さやリリースするサービスのどれもが新しいアイデアと質のよさで輝いておりました。2000年代の終わりはサービスの乱発やいきなりのサービスの終了があったりでちょっと迷走気味なところもその舞台裏をきっちりと描き出してくれているので訳者の方があとがきで書かれているように「ああ、あの時のGoogleのアクションってのはこういう経緯だったのか」的なうなずきをしながら楽しくて楽しくてグイグイ読めます。

しかし、やっぱりGoogleのアドワーズ/アドセンスって莫大な利益を絶え間なく生み出してるんですな。Googleが他のソフトウェア会社を買収してそのサービスを無料でユーザに利用できるようにすることが多かったが、買収のために大きな費用がかかったとしても、検索エンジンを利用するユーザが1%増加するだけでも利益が増える幅ってのは凄いんだろう。それを1,2年続ければすぐに元を取れちゃうよってな世界なんだと思う。しかもGoogleが抱えている検索履歴やユーザのウェブの閲覧履歴って解析すれば母体数の多さを考えるとどんなマーケティング会社も太刀打ちできないほどの統計レポートを作成できるんですな。

これに対抗できるのって確かにFacebookぐらいだけなんでしょうけど、Facebookの中の閉じられた世界ということと、その中で展開されている人間関係もインターネットほどの開放性はないと思うし、その中でやりとりされるアクションは簡単なイイねのようにちょっとした感情ベースで起こるものだと思うけど、Googleの対象としてるWeb上のデータってのはある程度推敲して理性的にまとめられたデータを基本にしているように思う。個人的にはやっぱりそのような理性的なデータの集積のほうがFacebookのデータよりも有用なような気がします。Facebookはまだ明確な収益化の方程式を見つけられていないってところもあるし。

今までのGoogleの経過をこの本を読んで楽しみ、これ以降Google+以降のGoogleがどうなっていくのかも楽しく見守っていける読み応え抜群の一冊でありました。

グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ
スティーブン・レヴィ 仲達志

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世界一感動する会計の本です 2012年05月22日

Bookkeeping

会社で仕事をする上で会計、簿記がわかっていて損はないと誰かが言っていたような気がする。僕は株式投資の勉強をしていて、その際に企業の財務状況を知る上で必ず財務諸表を読む必要が出てくる。このへんも大体の項目はわかっているが、その一個一個の項目にどういった費用が組み入れられるのか細かい条件はまだまだ勉強不足。

Profit/LossやらBalance SheetやらCash Flow Statementやらの財務諸表のもっと細かいルールを勉強にするには簿記の勉強が要るのだろうと思ってプロンポンの古本屋で手にとった簿記の本。50THBで購入。

勇んで読んでみるものの、一日もかからず読み終わってしまった。ほんとに原理的なことしか書いてないのでがっつり勉強したいと思って買うには物足りないのかもしれない。ただ、今までまったく会計・簿記というものを勉強したことがない僕が一日足らずで読み終え「内容的には簡単だった」と言えてしまう内容にちゃんとまとめられているところがすごいのかもしれない。これは僕自身が簿記の勉強を進めていくうえでまたわかってくることなのかも。

というわけで、女子大生会計士の事件簿とある割には序章の話以外はいきなり中世ヨーロッパが舞台になり、そこで青年二人が自分たちで商売を立ちあげて行く過程を描きながら会計の基本の部分を説いてくれています。

世界的に株価が落ち込んでいっててなんかあまり元気が出ない感じですが、それでも勉強して損することはないからね。

<女子大生会計士の事件簿>世界一感動する会計の本です[簿記・経理入門]” /></a></td>
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山田 真哉

日本実業出版社 2004-09-25
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「Delivering Happiness:ザッポス伝説」を読んで

やっとzapposのCEO、トニー・シェイの「Delivering Happiness(邦題:ザッポス伝説)」を読み終えた。僕はiPadの電子書籍版を買いましたが紙の書籍でも売ってます。バンコクであれば紀伊国屋書店では平積みで売られていました。

顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか 顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか
トニー・シェイ,本荘 修二 監訳/豊田 早苗 訳/本荘 修二 訳

ダイヤモンド社
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まずザッポスを知らない人には以下のサイトを

米国ザッポス「顧客にWOW!をお届けする」奇跡の経営,その本質を探る:In the looop:ITmedia オルタナティブ・ブログ

ザッポス本家のサイト

最初にいつも読んでいるブログなどの書評で「Delivering Happiness:ザッポス伝説」の書評が出回っていたのを読んだのをきっかけにiPadでの電子書籍版を購入。そもそも個人的経験からは大学生時代に某大手電気メーカーで販売したパソコンの使い方やトラブルの相談などを受けるコールセンター業務を経験したことがあるんだが、基本的にそこでの業務のまわし方は時間単位でいくつのコールを受けることができたかを基本とするセオリー通りの管理手法だった。大学生の自分はそこでとにかくユーザからの電話はとにかく短くするように教えられて、例えばPCの調子が悪いのでOSの再セットアップを行おうとするユーザからのコールを受けても、ちょっと操作してPC側のファイルコピーなどの作業待ちが発生すると、一度電話を切ってまたかけてもらう。次に同じ担当者につながる保証はまったくない。そういうやりかたでホントにユーザが納得してるのかが非常に疑問ではあった。でも今の今までコールセンターの効率は重視するが、顧客満足の点を重視する考え方は聞いたことがなかった。そういう中でこの「Delivering Happiness:ザッポス伝説」を見つけて是非読んでみたいなあと思った次第。

読み進めて行って序盤の子供の頃のエピソードやリンクエクスチェンジ、ザッポスの開始時点の話などはやっぱりおもしろくてぐいぐい読み進めて行けるがやはり中盤以降ちょっと引きが弱い感じがする。途中のレイオフの話やアマゾンとの株式交換による子会社化の社内発表の際のEmailがそのまま掲載されていて興味深いのだが、個人的には話のテンポというか流れが寸断されるようで(話自体は続いているがどうも流れの勢いが変わるようで)読み進める勢いが落ちる。とはいえ、非常におもしろい本であることは確か。後ちょっと分量が多すぎる気が。僕が読んでいたのはiPadの電子書籍版。フォントサイズを変更する事によって総ページ数は変化するんだが、僕が読んでいたフォントサイズでは約680ページ。この量はどんなに面白い本でも中だるみしてしまう分量だな。

ネット系ビジネスの本を読んでいてよく思うのはアメリカのベンチャーやる人間ってほんとにリスクが好きだなあと。ま、それだからベンチャーがベンチャーたる所以なんでしょうが。

私たちは誰もがリスクを取る事を恐れず、失敗することを怖がらずにいてほしいのです。失敗しないということは、必要なリスクを取っていないことを意味するからです。

日本人的にはリスクを取って人よりもビッグなリターンを狙う、という人間が少ないですな。ホントにみんなノーリスク型が大好き。確かに僕もハイリスクというのはちょっと踏み出しにくいのはあるが、無難な誰もが選ぶような選択肢、というのはあまりに自分がそれをやっている意味が感じられなくて嫌気が刺してしまう。だって、リスクが少なくて失敗しにくいということは誰でもができるということだから。

自分的には前向きなリスクテイクと前向きな目標を持てるようなマインド作りをやってかないとこれから先も仕事が忙しくなってくるだろうし、ストレスがたまってしまうでしょうな。ちなみに今の仕事ではストレスはございません。やりたいようにある程度はやらして頂いてます。ストレス溜まるような職場であれば辞めるべ。基本的には楽しい仕事だけをやりたい。楽しい仕事だけで会社も個人的にも商売およびキャッシュフローを成り立たせたい。

この本の中でトニー・シェイの生い立ちは9歳でミミズ牧場(養殖)のビジネスを作るときから始まっているそれからこの人はずーっといろんなミニマムな商売を試行錯誤でいくつもやってるんだが、こういう風に半分趣味で商売をTry & Errorしていく過程で失敗要因を排除していく練習ができてるんでしょうな。趣味的だからこそ時間を忘れて没頭したりできるし、人よりも思慮深く商売をマネージできるから差別化ができたり競合より秀でたりという側面も出てくるし。とかく商売はこなれればこなれる程上手になっていく?ワシ自身も早く自分の商売を始めんといかんなと思い直す次第。

ついでに書いて置くとトニー・シェイがレイブパーティーに開眼する下りがある。

グループの中で最も論理的で合理的と知られるこの私が驚いたのは、自分を押し流す抗いがたいスピリチュアルな感覚でした。宗教的な意味ではなく、そこにいる人たちはもちろん、世界中の人々と深くつながっているという感覚でした。

-中略-

規則的に刻まれる歌詞のないエレクトロニックなビートが心臓の鼓動をひとつにし、それが集まった人たちを一体化していました。

ああ、大学生の頃rainbow2000(1997年)で開眼した感覚を思い出した。短い文章でかっちり言い表してくれております。久しぶりにレイブパーティ行きたいなあ。バンコクはやってないかいの?やっぱパンガンか?

仕事始め 2011年01月04日

2011年初出勤。朝メシは抜きで自宅でコーヒー飲んで出かける。昼飯は同僚からおごってもらう。2011年シーロム一発目のメシは浪花に決定。なにはなくともカツカレー。浪花のカツカレー、最高です。そしてFoursquare浪花にチェックインしたらそのままMayorになってしまった。シーロム界隈のよく行く店が徐々に陥落していく。

まだ1月4日で業務が完全開始していない感じで業務中はちょっとぼんやり。社内でちょっと読書。正月に家族に日本から持ってきてもらった「ウェブで儲ける人と損する人の法則」(中川淳一郎)を読完。ウェブサイトで儲けるには?PVを増やすには?クリックを増やすには?というところをコンテンツという面からかなり具体的に書き出した本(テクニカルな面からの策はSEOとかアフィリエイトの効率的な張り方などになってくる)。基本、ネットニュースの記事検討はスポーツ新聞の見出しの検討と同じノウハウが活きてくるみたいだが、これは自分のウェブサイトには活かせない、というかこの手を活かしたくはないなあという所感。しかし、キレイ事なしの正直な経験に基づいたノウハウだと思える。そんな中でひとつ、

今や死語と化したが、「ロングテールの法則」というものがある。これは、かなり乱暴に解説すると「マイナーな商材・情報でも欲しい人はどこかに必ずいる」というものだ。だから、前述した「鰹の豆知識」なども欲しい人は必ず存在し、プロとしての情報を自社のウェブサイトにアップしておけば、そこには必ず誰かが来て、その情報を知りたい人から感謝されるはずなのである。

-中略-

これは個人でも同様である。第一章で、「特定の分野でのブログでの勝負ももはやついている」と書いた。それはモツ煮込みに関する情報だったりはするのだが、趣味でモツ煮込みの食べ歩きをやっている人、スパゲティナポリタンばかり食べる人、辛いものばかり食べる人など、その人の好きなことを徹底したトップクラスのブログは人気があるものだ。なぜなら、そのブログはその人が努力を積み重ねて、そして時間をかけて集めた壮大なるアーカイブだからなのである。

「ウェブで儲ける人と損する人の法則」(中川淳一郎) より

僕が今、まさにこのウェブサイトでやろうとしていることが書いてあった。基本的に見立て自体は間違ってないようですな。ただ、僕のタイでの経験、IT関連の知識出し、などをすべて書き出していってどれだけの人が見てくれるようになるのか。。。どれぐらい小遣い稼ぎができるのか。。。1年2年の経過観察が必要だと思いますな。このような箇所が気になりつつ、正月に持ってきてもらったもう一つの本、「ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である」(いしたにまさき)を読んでいくのである。

定時で仕事を終わって上司とSilom Complex裏のパパイヤでタイメシ+100 Pipersソムタムナムトックヌアガイパットメットマムアンなどなど。2人でボトル3/4ぐらい飲んで結構酔った。家に帰ってバタンキューで寝たが次の日が結構頭が重かった。。。

※ 非在タイ者の方以外にもわかりやすいようにキーワードにリンクを入れています。そのキーワードに関するほかのウェブページの記載を読むことができます。。。リンク切れてる際はご連絡ください。