秋吉久美子よりも林隆三が見所 「妹」 2017年12月11日

先の記事でにっかつロマンポルノのことを書いていて、その中でこの秋吉久美子の「妹」にも触れようかと思ったけど、Wikiや他のブログなどで調べてみると、どうやら「妹」はロマンポルノには含まれない一般映画という扱いらしい。個人的にはかなりソフト系のロマンポルノなんだが。。。

で、改めて見てみた藤田敏八監督、秋吉久美子の「妹」。個人的に秋吉久美子は自分が中学生の頃にテレビで見て可愛いと思っていたが、今見たらこの「妹」に出てくる秋吉久美子は何が可愛かったのかさっぱりである。それよりも何よりも林隆三がかっこよくてたまらない。

松田優作みたいな低い声でボソボソ喋る朴訥系。こんな人種ホントに今の日本では絶滅しておりますな。

映画冒頭、70年代の高円寺も映ります。高円寺南3丁目の引っ越し仕事にトラック走らせて向かって、桃園川緑道で走り回っている場面もこれまた、「ああ、70年代の高円寺ってこんな感じだったのか」と感心させられること請け合い。

本当にノスタルジー。「妹」は一般映画とはいえ秋吉久美子がおっぱい出してます。出してますがそれぐらいで激しい絡みのシーンもないので女の子でも見れると思います。

前回も書きましたが、昭和50年あたりの生まれの人はぜひ一度見て見てください。たまらなくなります。

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70sクロニクル、にっかつロマンポルノ 2017年12月10日

昔中学生のころ、大阪テレビの深夜放送で日本映画ノーカット劇場という番組があり、マイナーな日本映画を色々流してくれていた。

その中でよく覚えているのは、にっかつロマンポルノは他の映画とはかなり異色でなんとも言えない貧乏くささというか、地に足のついた地味さというか、映画とは思えない絵ばっかりだったなということ。

しばらくしてから、にっかつロマンポルノという作品群は傾きかけたにっかつの経営を立て直すべく予算のかからない特別な設定を排して、さらにはエロという作ればある程度の客入りは見込めるジャンルに注力してたという記事を読んで、「はあ、確かにああいう映画はお金かけずに撮れるわ。」と思ったもんである。

日活ロマンポルノ – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%B4%BB%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%9D%E3%83%AB%E3%83%8E

で、今改めてにっかつロマンポルノを見てみると、まさに70sニッポンの映像記録である。まさに自分が生まれて5歳、6歳ぐらいの頃に表を走り回っていたあの頃の日本の街並みがこれでもかというほど記録されていて、ノスタルジックの塊なんであります。

上映時間も1時間とか1時間半とか短いので見やすいし。そして最近はYouTubeやiTunesなどでもオンライン配信が可能なようでそこそこ作品が揃っている。

配信やぽすれんで美保純の「ピンクのカーテン」、森下愛子の「十八歳、海へ」などを見ましたが、何気ないスーパーで話しているシーンとかが素晴らしい。70年代後半、80年代初頭の景色がフィードバックであります。

昭和50年あたりの生まれの人はぜひ一度見て見てください。たまらなくなります。

マイナーな日本映画を見るために。。。そうだ、ぽすれんがあった 2017年12月09日

日本に帰ってきたらオンライン配信では手に入らないマイナーな映画が見たいと思っていた。太陽を盗んだ男もその1つ、狂い咲きサンダーロードも1つ、内田裕也の出演作品もそう、にっかつロマンポルノもそう。

ただ、今現在、高円寺に住んでたってDVDで欲しいものをすぐに手に入れるのは困難。アマゾンで買うにもそういうマイナーな映画のDVDは絶妙な価格付けをされていてなかなか手を出すのに躊躇する感じになってしまう。隣町の阿佐ヶ谷にまで出て今時ツタヤの会員になって見たりもしたが、ツタヤにおいてあるものもしれてる。。なかなかいい策がないなと思っていたら見つけました。これやで!

「ぽすれん」

GEOがやっている郵送でDVDレンタルをしてくれるサービス。検索してみたらちゃーんと「ダボシャツの天」も「河内のオッサンの唄」もあった。しかもレンタル20日間で一枚80円。バカ安や。。4,5枚一度に借りて郵送費も含めて700円ちょい。お値段的にはこんなもんだと非常に嬉しい。

流石に内田裕也の作品はあんまり揃ってなかったけど、誰にも振り向かれないような日本映画の駄作もいっぱいあります。にっかつロマンポルノも借りました。

一人暮らしにも嬉しいコンパクト包装での郵送なので不在時でもポスト投函してくれるし使い勝手良しです。

なかなかのおすすめ。

DVDレンタル ぽすれん
https://posren.com

やっぱりキモい沢田研二とアナーキー池上季実子「太陽を盗んだ男」 2017年12月01日

小さい頃からジュリーが苦手だった。。。

はっきり言って気持ち悪い。今のジュリーもダブダブになっていて気持ち悪いっちゃ悪いのだが、タイガースの頃はまだしも70年代後半や80年代の変なビジュアルしていた頃のジュリーが気持ち悪くてしょうがなかった。たぶんグラムやニューロマあたり横目に見ながらいろいろやってたんだろうけど、ボウイやニューロマ勢がぜんぜん肉体の臭いをさせないようにしてたのに対してジュリーは中年男の肉感とか髭の剃り残し後とかが生々しくて見ていられなかった。どうにもローションみたいなネチョーっとした汗をかいてそうで100%好きになれなかった。

で、今回改めて友人に勧められて「太陽を盗んだ男」を見たんであります。

1979年の日本映画で、長谷川和彦監督、沢田研二主演の怪作。しかし1979年って日本映画の最後の最盛期じゃなかろうか?めちゃくちゃ金かけて映画撮っております。上映時間も長いし、展開もてんこ盛り。展開の早さで見ててぜんぜん飽きさせないんだが、後半戦それなりに展開がめちゃくちゃになってくるところも。

<< 多分これからネタバレ >>
とにかく池上季実子が軽すぎて見てられない。。。沢田研二が車をかっぱらって来た時も「やるう!」の軽い一言、そして軽すぎる動機で犯罪幇助。それでパトカー何台もクラッシュするカーチェイスに。。。

ヘリコプターの足にぶら下がって長距離を移動して来た後、ビルの10階以上あるような高さから海に飛び込むのかと思いきや、何事もなく地面に着地。拳銃で腹部に二発、至近距離から心臓を打ち抜かれてもまだ立ち上がってくる菅原文太。。。それは無理やろ。。。

前半戦は沢田研二の子供の頃から嫌だった生ぐささと、後半戦のアクションの無理くり脚本、そしてそれを押し流すお金のかけ方とこの時代特有のわけのわからんパワフルさが、この作品をあなたの脳に焼き付けること間違いなし。

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「ハリソン君、それ旧式やで」というわけでブレードランナー2049観てきました 2017年11月05日

いやー、とりあえずIMAXでなくてもいいかと思って新宿歌舞伎町のTOHOシネマズにて「ブレードランナー2049」を観て参りました。

いやー、感覚的に長くは感じない上映時間2時間40分だが、腰が痛くて痛くて大変だった。椅子が悪いのか自分の加齢か?腰の痛みに耐えながら観たブレードランナー2049はなかなか楽しい作品でした。

ストーリーはストーリーでいろんな見方も出来るし、あまりここでネタバレを書くのもなんだかという感じがするのであまり書きませんが、本家ブレードランナーよりも細かい作り込みが丁寧でより世界観が磨かれている気がする。本家のほうでは都市部ばかりの描写で都市部から離れた荒野の風景はあまり描かれてなかったが今回はそのような風景も映し出されていてより「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の世界観に近い気がしますな。

そして思っていたよりもずっとずっと画面に写っている時間の長かったハリソン・フォード翁。まだまだ売れっ子ですな。前回のスターウォーズのEP7ではとりあえず死んだ設定なので次回作などには出演予定もないだろうからこのブレードランナー2049のお仕事はいいところに入ってきた大仕事ですな。

思ったよりも全然面白かったブレードランナー2049、それに対比してTrailerがバンバン流れるスターウォーズのEP8がどうにも面白くなさそうな臭いがプンプンしてるんですが大丈夫なんでしょうか?少年ジャンプ臭がぷんぷんしてて心配です。

というわけで本編の説明を全くしないブレードランナー2049、オススメです!というエントリでした。最後に「ハリソンくん、それ旧式やで!」解任。