ランナーズ・ハイで懐かしむ鬱々時代 2013年04月18日

ランナーズ・ハイに入りかけの時に爆音で聴く音楽がたまらなく入り込む。今日も久しぶりにくるりなどをかけてたら珍しく胸がキュンときた。

高校生や大学生の頃のように大音量で音楽聴いて浸りきって他の事を何も考えたくない、というような心境。その頃の音楽の聴き方ってホントに逃避行で入り込んでいたけど、それと似たような匂いがランニング中の音楽にはあった。

ランナーズ・ハイの時に脳内でエンドルフィンが分泌されて、ボヤーンとしつつも集中力が増してぐっと自分の走る先だけに視野が固定されて走るリズムに気持ちが入り込んでいくが、そこに自分の好きな音楽があるとその音世界にもズボンと入り込んで周りの物の知覚を遮断してるような気がする。

実に高校生の頃のあの、谷町九丁目から上本町までの間をつなぐ地下道をStonesのSympathy for the Devilをリピートで大音量で繰り返し聴いてた頃(アルバムではなく一曲をリピート)の音のハマり感に似ている。この頃って鬱々としてたから周りの情報を遮断して聴いてる音世界にズッポリハマったままそこから出て行きたくないような感覚でいっぱいだった。こういう感覚はここ10年ほども感じたことがないんだよなあ。

というのも、自分なりに世の中との折り合いの付け方をある程度見つけてしまってそこまで音楽依存にならずにすんでるからなのかと思っていたが、久しぶりのこの、音で感情が揺さぶられる感覚が走ってる途中にやってくるとは思ってなかった。こういうところも最近の「ダイエットー禁酒ー走る」という今までの人生でスイッチの入ったことのなかった部分を入れてみて初めて解ったこと。いろいろやってみるもんだ。

というわけで感傷的にならず、ちょっと実験的にいろんな音楽を聞いて見ることとします。例えば

えんじょうじのシャッシャッシャッぷらす

Metal Machine Music / Lou Reed

藤波辰爾の「マッチョ・ドラゴン」を始めとするレスラー歌謡曲

登川誠仁や高橋竹山などの日本の土着グルーヴ

どんな感じになるだろう。。別の汁が出そうですな。。

エンジョイ老年! The Next Day – David Bowie 2013年04月17日

David BowieのThe Next Dayがリリースされてしばらく経ちました。

このアルバム中々個人的にもお気に入りのアルバムでして、それもそのはずプロデューザーもTony Visconti。僕にとってボウイの一番好きな頃のサウンドを作っていたコンビで再びええものを作った。

ここ最近では一番ハマるアルバムだと思い、twitterで

「ここ10年ぐらいで一番いい出来のアルバムじゃないかな?」

とつぶやいたが、実際には10年ぶりのアルバムだった。。ボウイってそんなに長いこと休んでたんやったっけ??

それはさておきコンセプトがわかりやすい。Heroesのアルバムジャケットを弄って”The Next Day”となっているところで、音もその頃の音作りが意識されてるかのような雰囲気であります(というか曲構成かな?)。Ziggy Stardustは聞きまくり過ぎてもうええわ感があるけど、Young AmericansからScary Monstersまでのボウイのサウンドがとても大好きで大学の時によく聞きまくっていた。んでこのThe Next Dayはその中でも本当にScary Monstersの音や曲構成に近いんじゃないかなという感覚。

一曲目から「俺はココだよ〜ん!まだ死んでないヨ!」ってなサビで我々を仰け反らしてくれる。Where we nowのビデオ、Starsのビデオ見ても、今回のボウイがなりきってるのはボウイ爺。


↑ しかし、メインビジュアルでなく、周りから傍観する立場を演じてるボウイのPVってのは初めてですな。

こちらの論評にも

前へ、もっと前へ進もうとする高齢アーティストを敬愛する。時間軸で言えば、前方とは老いであり、アンチエイジングは後退だ

David Bowie – The Next Day | デヴィッド・ボウイ | ele-king

と書いてあるが、俳優ならまだしも、まともに年寄りを演じるアーティストってのは初めてですな。全体的に音が立っていて元気。メロディはScary Monstersの頃よりかはちょっとウェットかな。ちょっとしんみりした感じを出しつつも絶対ボウイはしたり顔で「ボウイ爺」をエンジョイしてるはず。若いころを思いながら老年でリリースするアルバムでも、無意識の領域に年を追いやって演じリリースするアルバムでもなく、普通に考えりゃいう必要もないけど敢えて「年寄りです」と宣言して始まるアルバム。ま、とりあえずこの人らしくて楽しいっす。

こういう音楽とか映画とか好きなものになればなるほど文章に書きにくい、いろんな事が頭に浮かんではうまく文章にできず書いたものもボツにするという事の繰り返し。このアルバムもまだまだ聴き込んでいってもっと思い入れを強くしたいと思いつつ、いつまで経ってもブログに書くことがなさそうなのでもう踏ん切りつけて書いてみました。

Deuterのバックパック Giga Office。久しぶりにアタリの買い物 2013年04月16日

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・一応の動機

職場で使おうと思ってdeuterの Giga Officeというバックパックを買った。Silom Complex 3FにあるThe Travel Storeにて。3,480THB。

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先日までBelkinのロープロファイルのバックパックを使っていたが、これにスマートフォンの充電器やら接続ケーブルやら外付けのHDDやらの周辺機器を放り込んで持っていくと薄いだけに一番下に入れた荷物の取り出しが大変。

なんで、もう少し容量のあるカバンをチョイス。カバンの取り出し口が広くて大容量なら出勤したあとに荷物をワラワラと机のうえに広げないで済む。できれば仕事中は気が散るので机の上にPCとそのACアダプタぐらいしかおきたくないので、下の方に入れたものでもバックパックから簡単に取り出せるようなのが欲しかったのです。

ただタイでちゃんとしたバックパック買おうと思ったら結構値段が張る。ええものだと大体5,000THBぐらいもして厳しい。ただ中途半端な値段のものを買うと最初はイイがすぐ壊れるということを何度も経験してるので、買うならいいものを、である。3,480THBはその中でまだ若干安いほうかと。Amazon.comで見てみたら価格が109USDになっているので3,480THBならそんなに他の国での価格と乖離はしてない。二割引きの価格でこの値段だと言われたけど、定価を二割増しで付けてるよね??という価格設定かと。。。

・実際に買ってみて

結構買う時に迷ったけど、これがかなりのアタリ。

  • マチが広く、大容量。ストラップで荷物が少ない時は厚みの調節が可能
  • 30Lぐらい入るからかなり大容量。ただし、仕事で使うのでそこまでパンパンに物を入れることもないのでストラップで調節して出来る限り薄くしておく。

  • パソコンのコンパートメントは上部左右にパッドが付いているつくりの丁寧さ
  • びっくりしたのはノートPCのコンパートメントは上部の左右にPCの角を守るためのパッドが付いてます。これでPCをがっちり保護!ということらしいけど、僕のPCは11.6インチなので15インチが入るコンパートメントには小さすぎて結構隙間だらけです。

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  • バインダーなどをいれるコンパートメントの容量はかなり大容量でかなりいろんなものを入れててもガサガサと手をいれてあされる
  • 一番上のマチ調整のストラップを外すと口がかなりガバっと開くのでいろいろとものが取り出しやすい。こういうのが欲しかったんよ。

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  • キーハンガーも付いてて整理しやすい
  • 細かいところですが、キーハンガーがついてて、家やバイクの鍵がバックパックの底で暴れたりしない。同じコンパートメントに入れるものが傷だらけになったりするので。。また、当然帰宅して自宅の扉の前で取り出しやすい。

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  • さらに、背負うと背中の当たる部分にかなり硬めのパッドが仕込まれていてかなり背負いごこちの良い感じに作られている
  • 最期に特筆すべきはこれで、この背中の硬質のフォームの出来と、配置がかなりよく出来ていて背負い心地がいい。背筋が伸びる感じで疲れにくいのよね。非常によく出来ております。

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雨の少ない季節はこれを多用し、雨が毎日降るようになれば背負ったままカッパの着れるBelkinのロープロファイルのものに切り替えて使うかな。。最近、やっぱカバンはひとつではなく、状況に応じて使い分けるために2,3持っておいたほうがいいなあと思うようになりました。。

↑ こちらはGiga。Officeなしバージョン。細かいところが若干異なる。PCコンパートメントのクッションの仕様とか。。

เขาช่อง Khao Shong Instant Coffee 2013年04月15日

ソンクランの休日、昼飯を食いに出て人気のないスーパーをボケーッと買い物してたらこんなものが目に入った。

เขาช่อง Khao Shong Instant Coffee

今まで見てたのかもしれないけど、まったく意識してなかったタイブランドのインスタントコーヒー。เขาช่อง、裏面の英語表記では”Khao Shong”となっているけど、多分”Khao Chong”のほうが音が近いんじゃないかな。。

決定的なのは他のNescafeのゴールドブレンドなどが軒並み一瓶で300THB程度の価格がついているのに対して、このเขาช่องのインスタントコーヒーは65THBで買えた。これは特別に安い。ただ、安いからと行って安易に飛びつくと見えない所にちゃんと安い理由があったりするので、とりあえずテスト的に買ってみた。

買ってみたけど。。やっぱりなんかコーヒーの香りが薄いね。値段相応ということかな。

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50 ปี เขาช่อง รสแท้กาแฟไทย

ちゃんとเขาช่องのウェブサイトもあった。このページもまた音出るサイトだよ。。。もうこんな旧世代的なサイトやめてほしい。。。んで彼女が言うにはเขาช่อง カオチョーンとはカオヤイのあたりの地方の名前らしくて、その辺で採れるコーヒー豆を使った商品なんじゃないの??ということだった。

サイトの商品ページを見てみると、92% Coffee, 8% Caramel とありますな。正直でよろしい。。。僕は最近多少安くてイガイガするようなコーヒーとかかなり酸味のきついコーヒーとかでもスティックシュガー一本入れるとそれなりに飲める味になることを発見。コーヒーの質にはあまりうるさくなくなりました。。。はい、結論、結構ちゃんとしたコーヒー飲もうと思うと高くつくタイだからコスト優先でコーヒー飲みたい人にはいいんじゃないでしょうか。たぶんどこのスーパーでも売ってるんじゃないかな?TOPSとかMAX VALUとか。僕はMAX VALUで買いました。

バンコクのSkyscraperを眺めながら。。 2013年04月14日

ダイエットからもひとつ体つくりを展開して現在はランニングを意欲的に行っております。

ランニングにはNike+Running。これで走った時間、距離、ペース、コース、カロリー、を測ってくれる。なんか運動する環境ってどんどんおもしろくなっていきますなあ。10年ぐらい前に東京で10kgほどダイエットで体重を落としたことがあるが、その時はジムに通ってランニングマシーンやダンベルなどで筋トレをしていたが、そのジムに置いてあったボディスケールで体重、体脂肪、水分、骨量、筋肉量、基礎代謝量まで測れるのに感動したけど、今はもう外に出てたってこれだけのデータを取得できる。素晴らしいねえ。

んで、当然ながらランニングの定番として音楽聞きながら走るわけですが、いろいろスマートフォンにmp3放り込んで聞くわけですが、なにげに走ってる感覚にバシッとハマる曲って思い描いていたのとは異なります。

んで、特に最近、これ、素晴らしいなあと思ってるのが David Lee Rothの”Skyscraper”。音が重厚過ぎず、適度なBPM、適度なビートの重さ。瞬間的にドカッと力を込める無酸素、筋肉増強の運動とは違う、低負荷を長時間というランニングに向いた音づくりなんであります。このアルバムがイケるならと同じぐらいの音の厚みのStingの”Nothing Like the Sun”あたりを聴いたりもしてたんだが、こちらはなんかリズム感がランニング向けじゃなかった。

さてこの”Skyscraper”、おなじみVan Halenを脱退したDavid Lee Rothがソロ活動用に作ったバンドでギターSteve Vai、ベースBilly Sheehan、ドラムGregg Bissonetteというええメンバーが揃って作った2枚目。1作目がかなり評価高いけど、この2枚目も中々よく出来てる。さらにはシンセをだいぶ前に出した音作りでサウンドメイクもしっかりしてて、David Lee Rothのボーカルのオーバーダブの面白さやBilly Sheehanのリズムの刻み方からSteve Vaiのギターの弾き方、絡み方が聴いてて全然飽きない。しかしこれを聞くにつけ、「ああ、やっぱスティーブ・ヴァイってザッパの曲をコピーしまくった人だからザッパの得意な展開とかザッパらしい手癖をいっぱい持ってるなあ」と聴きやすいサウンドメイクの中でもあの濃い濃いザッパの音を思い出す感じなんであります。

しかし、なんでこのアルバム評価低いのかがよくわかりません。。音が確かに軽くはなったが、なんども言うけどサウンドメイクがしっかりしていてスタジオワークの妙技も加わって前回よりももっと面白い盤になっているような気がするんだが。。個人的にはすごい印象深く、88年発表、来日公演もしてたはずで、来日時のオフの時間にDavid Lee Rothが皇居の石垣を登って逮捕されたとかのニュースがたしか流れていたはず。自分の音楽聴き始めの時期にリアルタイムで聞いていた盤です。

その後、この人アルバムがさっぱり売れなくなり、ライブも動員数が非常に少なくなってニューヨークで消防員に転職しようとしてるとかの話があったが、紆余曲折あって結局Van Halenに戻ったが結構Van Halenも大変そうだった。Van Halenはもう完全に迷走だねえ。


↑ 改めて次の”A Lil Ain’t Enough”のビデオ見てみるとよくわかるけど、こりゃあないなあ。発表されたのが91年で、この年ってNirvanaの”Never Mind”が馬鹿アタリした年で、Dave Lee Rothのこんな80年代半ばかと思わせるようなノリが受ける感じはなかったように思う。。。

なんだかいろんな方向に話がそれましたが、バンコクのルンピニ公園のような公園で木々と池を眺めながらランニング中に聞くには(それ以外にもだけど)いい盤です。あ、このおっさん、今日本在住なんか。。

Skyscraper
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