自然の中に生きる 2014年01月23日

image

彼女の田舎に行った際に、実家が持っている田んぼに行こうと言われて行ってみたら彼女のお父さんのお兄さん、彼女から見たら伯父さんがそのたんぼの小屋に住んでいた。

すでに90歳近いらしいが、掘っ建て小屋に近い下の写真の建物。

y

ちなみに周りには田んぼしかない。

image

さすがに電気も水道もない、ということはなく、電気は田んぼを隔てた向こう側の通りから頑張って引いてきたみたいだし、水道は地下水を汲み上げて煮沸して飲んでいるとのこと。下のアヒルの小屋なんかも全部手作りらしい。

y

彼女の伯父さんはもともと軍人さんで、90近い年齢を考えると1920年ぐらいの生まれで第二次世界大戦の時には若さのどまんなかの20歳代。西欧列強からの支配を逃れていたタイだからタイの自国軍でのお勤めかと思いきやフランスのベースキャンプで働いていたそうな。「だからフランス語はペラペラなんだって」と彼女が言うので「フランス語は俺、わからんよー」と話していたが、実際に会ってみると開口一番、

「グッドモーニング!」

と言っていたらしい。英語も少々たしなんでおりますとのこと。それも年取ってるせいか、もごもごしたしゃべり方で当の僕自身は話しかけられているのにまったく聞き取れず「???」みたいな顔をしていた。

この伯父さん、90歳の割には非常に肌の色艶が綺麗で健康そう。軍人を辞めてからは坊さんになってずーっと寺に入っていたらしい。それを彼女のお姉さんが世話していて、手間がかかるから俗に戻ってきて近所で住んでいてくれないか、というお願いに応じて実家の近所に住んでいるらしい。よくよく聞くと毎朝一日分のメシは彼女の姉さんが朝イチで届けにくるらしい。

基本、田舎のメシ(特にイサーンの場合)、油の強いものもなく、野菜メインでバリバリの自然食が多く、一回の食事量も少ないので本来こういう食事と自然の中での生活を続けていれば健康で長生きできそうなものだが、いろいろと彼女の実家の周りで

「半年前には元気にしてた***さんがなくなった」
「帰省してもここ2,3回ぐらいは***さん見てなかったけど、実は死んでた」

みたいな話をとにかくよく聞く。それも大体40歳、50歳ぐらいの人を中心に。これは多分酒じゃないかな、と思っている。タイではビールやらメコンウィスキーやらいくつかの銘柄があるが、タイの田舎に行くと飲んでいるのはビールかラオカオという焼酎みたいな40度はあるハードリカー。これがまたきっつい味なんであります。大体この2つか、どぶろくのサートーというお酒。

田舎の集落(ムーバーンと言って大体寺を中心として住居が集まった地域)にひとつはある雑貨屋で大体数バーツでおちょこ一杯を量り売りで売ってたりするんだが、よれよれ、べろべろの薄汚いおっさんとかがひっきりなしに買いに来る。僕も最初彼女の実家に来た時は近所の酔っぱらいが物珍しさに寄ってきては「金くれー」とせがまれ、10バーツとか渡すとすぐさまラオカオを買いに行ってた。

彼女の実家でもよく見かけるし、彼女のお姉さんが嫁いだスリンの雑貨屋でもいつも酔っぱらいがいることを考えると田舎のほうのラオカオ愛好者(中毒患者とも言う)ってかなりの数のはず。このラオカオは絶対体に悪いはずだ。。。と自分では信じている。

90歳の彼女の伯父さんの年はいっても健康そうな顔を見ながらこういうことを考えると、やっぱ酒は飲まん、ということでそのまま続けててもいいのかなと思う今日このごろ。最近は僕も年いったのか好きなことも体調が優れないと続けられないんすよね。

また、自分も年取ってバンコクとかの都会で生活するのがしんどくなってきたらこういう田んぼや山のどまんなかに適当に小屋を作って生活するのもいいかもしれんなと思ったりしてます。こういう生活の中で農作業中に落雷で命を落とし、人になかなか発見されず、そのまま田んぼの土に戻っていく、なんて最後が幸せかなあ、、、なんて思ったりしております。

↑ こちらはメコンウィスキー。

ข้าวเหนียว カオニャオの仕込み風景 2014年01月22日

彼女の田舎に行くと毎日見る光景。

基本タイの東北地方であるイサーンでは主食はうるち米よりももち米を食うことのほうが多い。もち米のほうが炊いてから日持ちがするし、うるち米よりも安いらしいのでそういった理由から定着してるんでしょう。

バンコクのイサーン料理屋などに行ってもどこでももち米は置いてある。ただ、上の動画にあるようなもち米を蒸したあとの仕込みの作業はバンコクでは見かけたことがない。

まあ、みんな営業を始める前に下ごしらえでやってるから客の僕らは見かけることがないのかもしれないけど、もち米は本来蒸した後にこのようにザルの上でざっとほぐして過剰な水分を飛ばすようだ。確かにこうすればコメの表面上の水分がとんで手で握ったとき(もち米は普段手で掴んで食べる)指にベタベタついたりしない。たまに屋台のもち米でベタベタしてるものもあるが、こういう仕込みをサボっているのかなと思う。

この作業の後、竹で編んだお櫃の中に放り込んで保存します。

しかし、田舎で食うもち米がまた旨い。なんというか洗練された味とは程遠いが自然の雑味というか、滋養のある味というか。バンコクのイサーン料理屋で食うもち米は精製されすぎな感じで田舎の米のように雑味がないのであります。田舎へ行くと衛生観念がなさすぎて閉口することもありますが、バンコクでは味わえないワイルド番地なテイストを味わうことができるのでこれが結構楽しみでもあります。

Pushbullet ~ Androidデバイス間でSmall Infoの飛ばし合い 2014年01月21日

iPhone5cの使いやすさにちょっと心動かされてる今日この頃ですが、最近またAndroidマシンで便利なものを見つけたのでご報告。

Pushbullet – Send files, links, and more to your phone and back, fast!

このPushbulletというアプリなんですが、これはPC、タブレット、スマートフォン間でプッシュでガンガン情報をやりとりしましょう的なもので、それぞれのAndroidマシンにまずアプリをインストールします。PC側はchromeかFirefoxのextensionをインストールすることになります。

で、PCで見てるWebのURLをスマートフォンに、逆にスマートフォンで見ているWebのURLをPCに、などプッシュなのでリアルタイムにまさに”Bullet”のごとくバキュンと送信することが出来るのであります。

さらには写真などのサイズがあまり大きくないファイルやテキストメモの送信も出来て細かい機能ですが何かと重宝しそう。早速Macとnexus4, nexus7にはインストールしております。

結構いい機能なのでiPhone版のアプリがあるかな?と思って調べて見たんですがどうもリリースされてない模様。まあ、よくよく考えてみりゃあiPhoneでもAndroidでもiMessageやHangoutなんかの、PC側でも対応しているメッセージアプリ使ってしまえばいいような気もするんですが。。

ไก่ชน ガイチョン 闘鶏を眺める 2014年01月20日

彼女の実家に行った時に向こうのお父さんと近所の人たちが闘鶏やっていたのでその様子をちょっと動画に収めて見ました。

闘鶏は軍鶏という種類の気の荒い鶏を囲いの中で戦わせてそれを見て楽しんだり、賭けの対象にしたりして楽しむ男たちの趣味。彼女の実家に行ったら何匹も軍鶏を飼っていていつもその鶏の手入れをしていたりする。

あまり物質的でない田舎のほうではこういう動物や自然を利用した趣味がまだまだメインストリームで人気を保ってるんでしょう。タイには他にもベタという魚を戦わせる闘魚などがあります。こういうこと書いてると動物愛護の観点に傾いた人からいろいろ言われそうだけどそもそも人間ってやっぱり残酷な生き物だしね。すべて理屈に叶う行動ばかりできるわけじゃない。こういうのもあるんだよ、と。

戦わせはするが、飼い主の鶏に対する愛情もかなりのものです。毎日羽を拭いたり鶏の体に対するケアは欠かさないでやっておられます。

闘鶏用にラバーかウレタンかわからんけど、高さ1mほどの仕切りになるロールも売っている模様で、それを広げて輪にしたら即席闘鶏場の出来上がりでそれを取り囲んで「わーお!!」「うぉーう!」とか男の野太い声が響きます。

バンコクの都会だとほとんど見ることはないんですが、たまにバイクで信号待ちしてると前のバイクにニケツしてる兄ちゃんがこの軍鶏抱えてたりとかするので都会でも裏路地のどこかに闘鶏場があるのかもしれないですな。。。あまり真剣にそんなの探したりすることはないのですが。。。

闘鶏 – Wikipedia
kitombo.com | チェンマイ俳句歳時記 | 2004年4月5日
タイの闘鶏

ข้าวคั่ว カオクア、พริกป่น プリックポンを作る 2014年01月19日

image
↑ 上の砂みたいなものがข้าวคั่ว カオクア、手前の赤い粉がพริกป่น プリックポン。ปลารา パラーがまるで泥水みたいな色しているのに続き、このカオクアも見た目まるでただの砂なんで最初見たときにびっくりした記憶がある。

タイの東北地方イサーンに数日泊まってきて、また今回もいろいろと新しい体験をしてきたわけですが、今回始めてカオクアを作る過程を見てきました。

ข้าวคั่ว 炒ったもち米を砕いてパウダー状にしたイサーンの料理には必須の食材。イサーン料理に香ばしい香りと残ったもち米のつぶつぶがポリポリと微妙な歯ごたえになっておいしい。これげないとイサーン料理は成り立たないんじゃないかと思うほど。

作った、とは言っても作り方は単純なんで大げさに言うほとでもないが、とりあえず普通に鍋にもち米をざーっと放り込んで、結構な強火で炒っていく。ちなみにこのへんの工程は写真を撮り忘れました。

image

image

image

そしてこれまた結構な焼き色になるまで炒って、それをクロックというソムタムを作る際のツボに放り込んでポクポク突いていく。彼女のお姉さんとこの家ではこんな長い突き棒があった。確かにこれだと長くて背を丸めて作業することもなく、さらには棒の自重があるので突くのも楽。これでもち米をザクザクついてるとすぐに粉末状になってます。

ただ、綺麗に細かいカオクワにしていくにはそれなりに時間かけて作業してやらなければダメでやっぱりそれなりに疲れる。

また、ほとんど同じような手順で乾燥唐辛子を買ってきて、鍋で炒って、ツボで突く พริกป่น プリックポンも作りました。これは袋に詰めて我々の家に持ち帰り。自炊の時に重宝します。

image

image
↑ この時期ワンコも寒くて火のそばを離れない。たまに子犬同士じゃれあってて、火の中に倒れこんでキャンキャン言いながら走り回ってました。