アルバムリリース当時はリアルタイムで買って聞いていたがあまり好きなアルバムではなかった。サミー・ヘイガー時代のVAN HALENだと「5150」の完成度が素晴らしくてその次のアルバム「OU812」がパッとしなかったし、(ちなみにOU812は “Oh! you ate one, too?” の意味らしく、Dave Lee Rothの “Eat’em and smile” に呼応するらしい)「5150」のアルバムは音作りが今までのアルバムとガラッと変わってたからよかったものの、エディ・ヴァン・ヘイレンが昔のリアハムバッカーだけ乗っけた5150デザインのギターからスタインバーガーのギターを使ったりといろいろ変化してた。この「F.U.C.K.」アルバムの頃から完全にMusicmanのギターに持ち替えていたみたいで、これがまたなんだかおっさん臭く見えてぜんぜん好みでなかった。
VAN HALENのギターアルバムらしく、垢抜けない薄暗い感じの曲調が昔のまんま。こういう曲調から抜け出せなくていろいろ悩んでやっと「1984」のJUMPや「5150」でヒットチャート受けする明るい曲がかけるようになったはずだけど、とりあえず売れたらまた元へ戻る、みたいな正直さがよい。サミー・ヘイガーのボーカルもポップな曲だけでなく、こういうギターオリエンテッドな感じのアルバムでもしっかり映えるんだなと。